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路面電車と広島のくらし

今まで40道府県ほど旅行した中で、広島県が1番すきです。


はじめて広島を訪れたのは大学1年生の時。
広島市街と宮島を散策した。宮島の神聖さもふてぶてしい鹿たちも好きだったけれど、
中でも市街の路面電車に、強烈に、心を惹かれた。



広島市街にある路面電車(広島電鉄 通称:広電)は計9路線。東京における東京メトロと同じ路線数、多い!
地下鉄を作らない理由は、地盤が緩く地下を掘ると安全性を担保するのが困難だかららしい。
路面電車を円滑に運行するため、それを中心としたまちづくりがされているように見受けられる。道路が広く、整頓されている。程よく都会で個性ある広島を、わたしはすぐ好きになった。

広島を好きな理由について、路面電車を含む街並みが好みなんだと話したら、ある人に「レトロだから?」と尋ねられた。
微妙に違和感があった。けど、うまく言語化できないし、「若い女子はレトロが好き」という勝手な偏見に自分もまんまと当てはまりたくない気持ちから(最低)違和感があるだけかと考えて、「そうかも」と答えてた。


でも大学4年生の冬、再度広島を訪れ、路面電車に心惹かれた理由がようやくわかった気がする。

「路面電車によって地元の暮らしを分かりやすく実感できるから」だ。

・上空でもなく地下でもなく、歩行者と同じ地上を走っていること
・踏切などで区切らず自動車と同じ信号を使っていて、街と一体になっていること
などの要素が大きい。

わたしは旅行中、地元の人の暮らしに触れたときにテンションが上がる。地元の銀行を見つけたり、スーパーで特産品が安く売られてたり、ローカル線に制服姿の学生が乗車してきたり。
路面電車は、実際の役割としても景観としても、広島市のアイデンティティと言っても過言ではないものだから、インパクトが強かったんだと思う。


広島市街を一目すると、人・自動車・バス・路面電車が道路いっぱいに活動している。それぞれが目的地に向かっていく。人々は、各自の家族とか、悩みとか、今日の晩ご飯の献立を抱えながら生きている。そんな光景を見ると胸が熱くなる。
この景色が大好きだし、いつかこの一部になれたら幸せだなあ



レトロな路面電車じゃなくてもこの景色が好きだ!と気づくきっかけとなった現代版路面電車を添えて。

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