〜開けば、知らないミュージアム~ 【書評】ものづくり記念館博物館事典
★書誌データ★
from 版元Web
from 版元ドットコム
★コメント★
ここ数年、 no museum, no life な生き方をしている。
(no exhibition, no life かもしれないが)
知らなかったmuseumを知ったり、行ったことのないmuseumに行くのは、楽しいものである。
museumを知るメディアやきっかけは、様々である。チラシやネットや口伝てやテレビや新聞等々。展覧会で展示品に付いてるキャプションから知ることもある。noteに上がっている記事も、知らないmuseumを見かけたらブクマする。
むろん本で知ることも多い。雑誌で特集が組まれることもあるし、museumに特化した旅行ガイドも最近は見かける。そんな中、今回紹介する『ものづくり記念館博物館事典』は、知らなかったmuseum、変わり種museumを知るのに、うってつけの一冊である。
典型的な図書館本(約1万5千円!)であり、本屋には並んでいないし、一般の新聞や雑誌で書評として紹介されることはまずない部類の本である。
(広告なら、あったのかも知れない)
ものづくりの企業あるいは地域の伝統産業のmuseumが掲載されており、一部を除き、通常ミュージアムとして思い浮かべる美術館や博物館と比べ、小規模な施設が多い。そして日本全国バランス良く紹介されている。なので、この本で存在(とそのおおまかな場所)さえ知っておけば、なにかの拍子にぶらり寄るといった可能性が生まれる。
日頃から関心をいだくテーマ/領域/ジャンルについて、趣味や関心が高じ、それを扱ったmuseumがないか、知りたくなることもあるだろう。そんなとき、漠然とググるだけでなく図書館でこの本から探してみるのもいい。
掲載されているmuseumは全般的にマイナー/知る人ぞ知る的なものが多い。ミュージアムフリークなら、この本をパッと適当に開き出てきたmuseumの解説を読むだけで、軽くトリップできるだろう。1つのmuseumにつき2頁あるいは3頁で取り上げられているので、ランダムに開いても大抵どこかのmuseumの名前が目に飛び込んでくる様に出来ている。
良いツール、面白いコンテンツも、知らなければ存在しないも同然である。
museumも事典も。
ということで、ご紹介した。
以 上