FM音源のフィードバック
はじめに
FM音源の音色を決める要素の一つとして、「フィードバック(以下FB)」というものがあります。これは、FM音源のオペレータが、自分自身の音を変調するというものです。
ちょっとずつ弄って、一番近いものを探しました。
この値も、過去に調べたことがあります。
変調"指数"(と書いたつもり)…?冪乗なの?
倍音1でやってみた
取り敢えず YM2612 と refaceDX の設定は以下のとおり。
YM2612
・ TL=127, 127, 127, 0
・ アルゴリズム: [1], [2], [3], [4](今回はオペレータがオペレータを変調しない)
・ ML=1, 1, 1, 1
・ DT=1, 1, 1, 1
refaceDX
・ LEVEL=127, 0, 0, 0
・ アルゴリズム: [1], [2], [3], [4]
・ FREQ=1.00, 1.00, 1.00, 1.00
・ DTUNE=+8, +8, +8, +8
そうして各々のFBの値を1つずつ変えながら音を鳴らしてみました。
主観ですが、フィードバックの値を大きくするごとに、時報みたいな澄んだ音色が、横断歩道の「通りゃんせ」みたいな音色になると思ってます。
周波数だけを変える
次は、フィードバックの値を高めに固定して、周波数(倍音)を変えながら音を鳴らしてみました。
以下の通りパラメータを設定しました。
YM2612: TL=12, FB=6, MT=0〜15。
refaceDX: LEVEL=127, FB=99, FREQ=0.500〜15.00
まあまあ音は似るかな。
ノイズ対策
YM2612側では、FB=7のときにトータルレベルを0にすると、ノイズが乗ってしまいます。なのでTLの値を7〜16くらいにしてノイズを出さないようにします。
動画では、前半TL=8、後半TL=12です。音量注意。
YM2612ではトータルレベルの音量が大きすぎると、FB=7のときとんでもないノイズが出ます。refaceDXではその辺が調整されているのでしょうね。
最後に
初めは、いきなり複数のパラメータを弄っていたのですが、これだと音が違う場合の原因がさっぱり分かりませんでした。しかし、変化させるパラメータは1つだけとし、後は固定にすることで、
refaceDXの音声はYM2612(YM2151)のそれにとても近づけることが可能
だと分かりました。
この後やるであろうエンベロープは、少々適当でも音色が大きくブレないと考えています。音再現は今後もぼちぼちやっていこうと思います。