完璧さとエリアリノベーション
エリアリノベーションに取り組んでいると、仲間がどんどん増えていて、家族のいない私には非常に居心地のよい場に出会えるきっかけになっている。水が合うわけだ。
ところで、エリアリノベーションといっても、すべてが完璧な状態からはじまるわけでないない。お金、人、場所、コンテンツすべて欠けている中での取り組みである。こんな状況が慣れていない人には、このような状況があり得ないようで、いくら説明しても焦ってもらったり、場合によっては鼻笑いされてしまう。組織っぽい進め方を求め、完璧に場づくりなどの事業を成し遂げようとする人がしばしば見受けられるのだ。
例えば、手伝いスタッフのバイト代を時給1000円にすることに対し、安すぎるのではという人。手伝ってほしいので、作業計画図を書いてくれという人。すべてやる気の高い、ありがたい仲間である。しかし、ここで言いたいのは、完璧な設定で進められることの難しさ、また完璧に進めてしまうことによる持続可能性の難しさについてだ。
目に見えないもの、ことが多いエリアリノベーションは、時間軸で戦略がとにかく大事である。明日のイベントや社会実験ですべてが終わるわけでない。一瞬素晴らしい取り組みであっても、短期間で終わってしまったり、周囲への影響がないままでとどまるケースがほとんどだと思う。