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アニメ仕事の依頼が強烈だった話

◆ どうやってアニメに関わった?

どうやって、TVアニメの原作や脚本をやることになったんですか?

そういう質問を時々頂く。

シンプルに「お話をいただいたから」というふうに言ってしまうと話が終わるので、他も含めてお仕事のお話のいただき方にまつわるお話をしますね。

私は、アニメコンテンツに関わった人間だけれど、アニメをほとんど観ないのです。

一番たくさん観たアニメは、子供の頃に観た『ドラえもん』と『ちびまる子ちゃん』と『サザエさん』と、テレビでたまたま見て度肝を抜かれた『AKIRA』だったと思う。

もっとさかのぼれば、魔法シリーズとかいろいろそれなりには通ったのかもしれないけれど、夢中になりすぎることはなかったんですよね。

仕事って、好きで研究し続けてご依頼頂くものより、ぜんぜん関係ない方向から「え? 私?」と驚く形で頂くことのほうが多い。

ちなみに、アニメが嫌いだとかそういうことではないんです。

それを観るように私ができていないというのが一番近い。

私は、実生活でも物語でもつじつまがあわないことが苦手。

アニメというのは、勉強してみると、物語を展開する為に必要なシーンばかりでできているものが多い。

でも、人生や日常というのは、不必要なことがたくさんあり、そこを通らなければ次のシーンに行けない。

だから、アニメを観ているいると

なんで?
どうして?
そんなわけないよね?

ということで頭がいっぱいになって集中できなくなってしまう。

ただ、これは仕事をする時にいい部分もある。

小説はそれがとても大切になってくることが多いし、ドラマや映画や漫画の小説化を担当する時には、ストーリーの為にすっとばされた時間をオリジナルで埋めなければならないことがかなり多い。

そこで、私の「つじつまのあわない部分を埋めなければ気持ち悪い」と思ってしまう感覚が炸裂すると、あっという間にシーンが浮かび、世界に色がさす。

なので、物語に関わる人間の持っている感覚の何がいいか悪いかは、それぞれのとりよう。

ただ、こんな私に、TVアニメの原作、シリーズ構成、脚本、作詞を担当させて下さった方々、その作品を今でも大切に思っておられる方々には、心より感謝するとともに、いまだ驚いている。

あんなふうに誠意のある依頼を頂いたなんて、なんてありがたい、なんて奇跡だったんだと今となっては思うのです。

それはなぜかと言うと……TVアニメ放送後、私の身に起きた仕事依頼エピソードにあります。

今回はそのあたりのお話をぽつりぽつりと語りたいと思います。

◆ 堂々とした下心でワンワン吠える

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