「作業時間測定」は何のため?
こんな人におすすめ
・現場改善でお悩みの方
・トヨタ流「改善」について知りたい方
・中堅、中小企業の人材育成担当者
作業時間測定が標準作業の出発点
生産現場の改善活動を行う時に行うのが時間測定です。
かなり前から時間測定にビデオ測定が導入されています。
撮った動画を見ながら、要素作業ごとに分けて原単位時間を決めて
それを標準作業として帳票に落とし込んでいきます。
最近では、動画編集ソフトも普及されて、その動画を編集しながら新しい作業順序や改善効果を瞬時に作成して、標準作業組み合わせ表も作成してくれる便利なものも当たり前になってきました。
ローテクな測定だからこそ、ムリ、ムラ、ムダを多くを見つける
私が改善を勉強し始めた25年前は、ようやくビデオカメラが職場に導入されてPCもWindows2000のお陰で使用できるようになったころでした。
その当時、ビデオカメラはまだまだ高価で十分な台数もなく順番待ちでした。結果、僕たちは、生産現場にたってストップウォッチ片手に時間測定を行いました。
何度も何度も観察して、作業を切り分けて、ストップウォッチを止めるタイミングを決め要素作業に分けて一つの標準作業を作成していました。
作業をしっかり確認するためには立つ位置がとても重要でした。
作業員の動きを何度も見て、どこに立って、どのタイミングでストップウォッチを押すのか、それを決めてから時間測定を行っていました。
ですから、作業員が順番を間違えるとすぐにわかりました。
また、作業がうまくいかずに手間取っていることも、すぐにわかりました。
この作業はやり難い作業なんだなとわかり、問題点が見つけることができました。
時間測定をする前には、作業をほぼほぼ理解し、その作業ができるくらい頭に入っていたかもしれません。
時間測定をする前にその作業を理解し、その作業の ムリ、ムラ、ムダを多くを見つけることができていました。
よく”みる”という字はいろいろあると改善の世界では言いますが
おそらく当時の時間測定は 作業を” 観る ”ものだったと思います。
私も今では歳をとりまして、改善研修をお手伝いさせていただくことが多くなりましたが、研修を受講された「改善」を勉強中の皆さんに、こんな体験をしていただきたいなと思います。
作業をみながらのストップウォッチは、今日ではローテクなのかもしれませんが、ストップウォッチを使っての研修もお許しいただきたいです。
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