ジェスチャードローイングを1年やってみて-特撮おたくが"ガワ"描けるようになった・編-
この記事は一年前にジェスチャードローイングをはじめた特撮のおたくが1年間続けてみたらこんなことができるようになりました。という話です。
(関連記事「ひらめかなくてもサクっと一枚絵が描けるようになった・編」はこちら↓↓)
私はニチアサ系の特撮おたくをしており、Twitterにレポ絵やファンアートを時々載せています。
とはいうものの、ガワ(※いわゆる「変身後」の姿)はほとんど描いた経験がありませんでした。
そんな特オタが
ジェスドロ1年やってみてどうなったかというと
befor
(そもそも描いたことがほとんど、ない)
↓↓↓↓↓↓
after
う、動かせてる~~~~~~!!!!!!
もちろん以前も今も資料は必須ですが、今までは資料としての写真をそっくりそのまま模写することでしか描けなかったものが
・好きなポーズ(アクションポーズ写真資料とか)を参考に素体を描く→お好きなガワの絵にする
もしくは
・自分が思いついた簡単な動き(ジェスチャー)のままに素体を描く→お好きなガワに好きな動きをさせられる
になりました。
この1年でなにがどうなったのか
今回は時間の経過にそって、どんなことをして何が描けるようになったのかを追っていきます。
2022年5月:「3つ勉」をきっかけにジェスドロを始める
砂糖ふくろうさんが講師をつとめる「3つ勉」の存在をたまたまツイッターで目にし受講しました。
このセミナーが自分にハマり、ここから1日10体(約20分)を目安に、毎日ジェスドロをし始めました。
7月:ヒーローショーのレポを描く
SNSアップ禁止のヒーローショー(地方)へ行き、大大大好きなリュウソウレッドとキラメイレッドのやりとりがめちゃくちゃ良かったのですが写真も動画も載せられず字だけだといまいち良さが伝わらない・・・
ので、描きました。
今までジェスドロで人体(素体)を描くことに大分慣れてきていたので、ほぼ全身タイツ系の戦隊のガワなら描けるかも。ラフでもいいからすぐやろう、と思い、忘れないうちに帰りの電車(ガラガラ)のなかで一心不乱に描いて、その日の夜にはtwitterにアップしていました。
8月:ヒーローショー(こんどはライダー)のレポを描く
またSNSアップ禁止のヒーローショーに行きました。7月に戦隊のレポ絵は描けたので今回もできたら何かを描こうという気持ちで・・・結果、暑さとショーに興奮して体力が無になったのと、仮面ライダーは造形が複雑なので当時の私にはまだ難しくサクサク描くことはできませんでした・・・でも、このシーンよかった!とか、この仕草かわいかった!のメモ描きのようなスケッチをメモ帳に何点か走り書きし、家に帰ってできそうなもの、どうしても書きたいものだけ清書しました。
たくさんは描けなかったけれど、ここでハードルが下がったので、「もしかしたらたくさん描いたらもっとラクに描けるようになるかも???」と思い、日課のジェスドロを人物のポーズ集から番組を一時停止・コマ送りに代えて描いてみたりしました。
というか、そもそも「たくさん描いたらもっとラクに描けるようになるかも?→やる」という発想が、ジェスドロをやる前の腰が重い自分にはでないので(出たとしても「苦行」で続かなかったと思う)考え方が変わってきたようです。
9~10月:ジェスドロ1000体、トークショーのレポを30枚描く
ガワ…ではないのですが、このときにレポをとにかく沢山描きました。そしてその異常行動にびっくりしたので記事にしました。記事はこちらです
12月:「8つ勉」受講する
5月に受けた「3つ勉」の本編であり、ストーリーアーティストの栗田唯さんと、砂糖ふくろうさんのオンラインセミナー「8つ勉」を受けました。
8つ勉の章のうちのひとつ、「風景スケッチ」の講義で、「見える風景を単純な図形に置き換えて描く」という方法を学び、実践してみたら自分でも簡単に風景が描けた!という体験をしました。
この小さな成功体験が「難しい造形も簡単な図形にしたら描けるかも」という考えになり、これ以降ガワを描くときのハードルを低くしてくれました。 (3つ勉や8つ勉は不定期開催なので砂糖ふくろうさんのツイッターとかをフォローしておくと開催情報が入りやすいかもです)
2023年3月~4月:好きなポーズの写真と、ガワの写真を資料にして好きなポーズのガワ絵を描く
好きなポーズの写真(アクションポーズ集や、格闘技の写真などなど)と、てれびくんを資料にしていろいろなシーンを描きました。
冒頭のafterの絵を描いていたのがだいたいこの頃です。
砂糖ふくろうさんが熱弁していた「ジェスドロをずっと続けているとね、推しに好きな格好で、好きなポーズをとらせることができるよ!」という状態にだんだん近くなってきたかもしれません。
あれって推しが人間以外でも適用なんだ。
砂糖ふくろうさん!!!もっと強く言ってください!!!!!!!!ガワもガンダムもエヴァも描けるよって!!!!!
5月(現在):好きな動きでサクッとファンアート
現在は、ジェスドロの要領で好きに描いた素体→簡単な図形(球・箱・円柱)と大きなかたまり(ビッグシェイプ)でガワらしさを出す→細部を足す→清書、といった感じで描いています。
※人体を描くジェスドロは1年通してほぼ毎日継続しており、今累計3400体くらいになりました。
おわりに:あくまで「落書き」だったので、楽しみながら続けられた。
ここまで見ていただいた方にはわかると思うのですが、私の描く絵は全然精密ではないです。線も重なってるし、立体的なパーツもあちこち歪んでいます。色も塗ってなかったり、塗ってても本当に最低限の着色・加工しかしてないです。多分細部も細かく見れば間違っています。
これは描く人の好みの問題になってくるのですが、私の場合は
・アイデアが出たらとにかく落書きでいいから書き残したい
・ラフでいいから生きてる推しを切り取りたい
・長時間同じ絵に対する集中がもたない(同じ絵を何度もなぞるのが苦痛)
タイプなので、このやり方がたまたま自分にあっていて、好きなようにやっていたらたくさん描けたなあ、というひとつのケースです。
人には人それぞれの好みがありますし、好きな方法で好きに描くのが一番いいと思います。私も精密な絵、丁寧に塗られた絵を見るのはめちゃめちゃ好きです。でも自分が同じことをやろうとするとどうしてもできない。できない経験が重なると、いつしか苦痛になって筆を置いてしまうので、自分のやりやすい、自分に過度なストレスがかからない方法を選択して、楽しみながら続けています。
落書きでいいから気軽にガワ描きたい人
これくらいの絵なら自分でも描けそうかも~?と思った人
きっとジェスドロ向いてます。
楽しいよ!!!!!!
参考:ジェスドロしながらガワを描くのに役立った本・動画など
砂糖ふくろう「はじめてのジェスチャードローイング 着衣とビックシェイプ」
素体に大きな図形を重ねて、簡単に服を着ている人を描くステップが網羅されています。私はガワを描くときこの要領で描いているので、衣服をガワだと思って読むとガワを描くハードルが爆下がりする本。
いきいきした人体をサクっと素体にして描くメソッドが詳しく載っている1巻もあるとなお良いですよ!
立中順平「たてなか流クイックスケッチ」
素体の描き方を重点的に教えてくれる本と動画
素体?棒人間~?そんなのつまんない~わたし、基本的な素体はもう描けるんです~・・・と侮るなかれ。
ディズニーアニメやユーリonアイス、の作画もやっていらっしゃったアニメーターが教える、生き生きした、動いている瞬間の人間の印象をつかまえる技術の結晶をこんなに!?教えてもらていいの!?になりました。生命を切り取るスケッチです。
砂糖ふくろうさんからジェスドロに入って、砂糖さんの絵にあこがれて見よう見まねでやり続けていたんですが、途中からなんだか思うように描けないな・・・と思ったタイミング(2023年3月頃)でyoutube動画を見始めると、生き生きした人がブーストかかったようにぐいぐい描けるようになりました。
砂糖ふくろう「1日5分!パース感、円柱の圧縮感が手に入る練習|たのしくお絵描き研究所」
ガワのパーツを描いていくとき、簡単な図形とはいえ箱っぽい形、円柱っぽい形、をいろいろ描くことになるのですがそこでパース感ってちょっと必要かもしれません。この記事を参考に、「なんとなくそれっぽいパース感が見につく」練習をやったら、今現在くらいのパース感がつきました。
ふるりさんのnote内「ラッピングライン」の話
ラッピングラインは平面の絵に立体感を持たせてくれる魔法のような補助線なのですが魔法…なんて胡散臭い言葉でなくしっかりと説明してくださっています。絵もとっても洗練されていてすてきです。
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