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新年と殺伐と腹。


毎年のことながら、年末年始は気持ちがずっと殺伐としている。

実家に帰ったりもしないし、ほとんど普段通り過ごすのだけれど、クリスマス、正月、同居人の誕生日がほんの数週間で纏まって来るのはそれなりに圧がある。

なのでなるべく力まないように意識しつつも、肉屋で平積みされていた骨付き鳥もも生肉を睨みつけながらカゴに投げ込んだり、年末年始に向けて何を予め用意しておけばいいやらとを悶々と考え続けている。

もっと質素に…と当初思っていても、珍しい形のデカい肉見かけてしまったら仕込まなければいけないような気がしてくる。まあ好きでやるんだけども。しかし、そんな世間の同調圧力に負けて買った肉も、今回は満足に味わえなかった。

腹風邪を拗らせたのだ。

情けないわ。しかも思い当たる節があるとなると自業自得だろう。賞味期限が「2017年」と書いてあるホワイトチョコを食したからだ。それしか考えられない。自分でもどうかと思う。

林檎を沢山頂いたのでマフィンでも作ろうとした。6個も同じ味だと飽きるので3つは抹茶味にでもしようと。で、抹茶味にチョコ入れたら良いのではないかと、以前使いかけで閉まっておいたホワイトチョコを引き出しから見つけたら2017年と書いてある。

(焼けば大丈夫なんじゃない?)
(ちょっとぐらい傷んでるもの食べる方が免疫つくとか言う?)

つかねーよ。免疫つけたければ舞茸とかのキノコ類食べるとかもっと真っ当な方法とれや。

こうして食中毒を起こしたようで、一日腹が痛くなり次の日から消化に良いものしか食べられなくなってしまった。同じ物を食べた同居人はおそらく無事だったらしい。自分自身もともと鼻炎気味で免疫が落ちていたせいか、これが追い討ちになってしまったようだ。

こうして図らずとも寝正月に乗じていた訳だが、横になりながら似たような過去のやらかしを思い出す。およそ4、5年前だろうか。その時は同居人も仕事でおらず、正月を一人でだらだらと過ごしていた。好きなお節だけでもと用意した、一人で食べ切れずに時間が立ち過ぎた「かずのこ」にやられたのだ。吐き気で眼前ブラックアウトしかかったのは初めてだった。あの時ほど死を直感した事もない。それ以来自分でかずのこは作らなくなってしまった。

こんな”やらかし”がある度に、在宅ワーカーで本当に良かったと思う。普段アルコールスプレー使ったり、汁気のあるものの消費期限などは気を遣っていた方であったが、油断と、或いはこうした慢心に陥った時のやらかしほど恐ろしい事もない。

今年はそんなで、かなり気持ちの低まった始発である。さりとてやる気があった事もないので、こんな人間はこんな人間なりに今年もやっていくしかない。


令和4年になった。平成と同じだけ歳をとってきたので、新年を迎える度に今年は何歳になるのだと自覚させられる。令和になっても下一桁が同じなので感覚は割と変わらない。気持ちとしてはニュートラルだ。若いとも思わない反面、焦るような気持ちもない。いやどうだろう。

去年はとにかく週に二回何らかを出す、という訓練のつもりでnoteを書いていた。しかしこのやり方に思う所があるので一旦、運用は引き続き不定期更新へ。

これでも今は、もっと良いものを作りたいという気持ちになっている。


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