ペルーでの日々の記録

<日本と違うものシリーズ>その2:日本とペルーのお金の稼ぎ方

任地255日目。金曜日。

今日もオフィスで一人でした。いつか誰か来るのでしょうか?笑

今は教育関係の授業を作成しています。それが完成したらUGELという教育委員会的なところに持って行って、授業やりたいっす!って言って協力してもらう予定です。今日はその授業を作っていました。

ペルーに来てへぇ~と思ったこと。

それは日本とは全く違うお金の稼ぎ方。

(勝手に日本と違うものシリーズ化しました。笑 その1はこちら↓)


日本は特に変わった国かもしれませんが、結構多くが「サービス(0円)」として処理されてしまって、そこに金銭の授受がありません。

だからこそ「おもてなし」とか言われるし、日本のサービスの質の高さは半端じゃないのだと思いますし、それが強みでもあると思うのですが。

めっちゃ厄介だなーって思います。私としては。

時間かけたり技術を提供してもサービス(0円)として片付けられてしまった場合、その人が暮らしていけなくなってしまうからです。

任地タンボグランデにいると(ある意味それが当たり前に感じるのですが、)いたるところで金銭の授受があります。家族間でも友人間でもちょっとしたサービスでも。

たとえばちょっと町の中心まで車に乗せるのもお金を払います。ちょっと誕生日の飾り付けを友達に頼むのもお金を払います。(もちろん一緒に過ごしてて家まで送るよーとかそゆのはまた違いますよ)

でもそれって当然だと思うんです。彼らの時間を使っているし、彼らの技術を提供してもらっているし、そういう労働の中に経費(ガソリンやデコレーションのテープ代)なども入っているからです。

だから「お金を稼ぐ」ことのハードルが低い。別にプロフェッショナルでなくてもお金が稼げます。たとえば長年タクシー運転手をしていなくても、車があれば人を運んだ時にお金を稼げます。

趣味程度にケーキを作っていたらそれを販売してお金を稼げるし、歌が上手ければパーティとかで歌ってお金を稼げます。

お金を稼ごうと思ったらどんな形でもお金を稼げます、とてもいいことだなと思います。
だからどれか一つの仕事をしてる人もいるけど、たくさんの仕事をちょこちょこやっている人が本当に多いです。あるときはタクシー運転手、あるときは大工、あるときはマンゴー収穫の手伝い、みたいに。


一方日本は、サービスの範囲が広すぎて、え、そんなお金払わないに決まってるジャン的なことが多々あります。

もちろんレストランなどのチップ文化はないので、どんなにいいサービスをされても決められた金額以外に払うことはないと思うのですが、

例えば私が地方に住んでいたとして、県都まで行くときに車を出すとして、その車に近所の人が一緒に乗っていったとして、彼らはお金を払うでしょうか?おそらく「ありがとー!」で終わりだと思うんですよね。

例えば私がギターを弾けるとして、地元のお祭りでちょっと弾いてくれってなったとして弾くと思うんですけど、それも「ありがとー!」で終わりそうな気がするんですよね。もらっても謝礼として数千円。

逆にお金を払うとなると、結構なプロ具合を求められちゃったりなんだりして。経験者でないといけなかったり資格持っていないといけなかったり、だからお金を稼ぐ際のハードルが高い気がするんですよね。


例えばタンボグランデの例なのですが、

私の知り合いが最近車を買おうかと考えているらしくて、仮に30,000ソル(100万円)するとします。現在彼は別の交通機関で出稼ぎに少し離れた郡都に行っていますが、それを新しく買った車で人を乗せていきたいということなんですよね。

車に自分以外に4人乗せられるとして、

タンボグランデから州都まで一人5ソル。州都から郡都まで一人5ソル。全部で40ソル。それの往復なので80ソル。

管理費やガソリン代を毎日20ソルとして、1日60ソルの儲け。

それを週5続けると300ソル。それを4週続けて1200ソル。それを12か月続けて14,400ソル。

つまり何事も起きず順風満帆に行けば2年で車代の元が取れます。

しかもホストファミリーが毎週20ソルかけて通っている分も浮きます。

2年団体タクシーを仕事ついでにやっただけで30,000ソル(100万)の車の元が取れちゃうんですよね。

でも日本ではそういうのはできません。結構難しいと思います。


確かにこの町で仕事に着くというのは難しいです。

でもいろんなところにちょっとずつ稼げる商売が転がっているので生きていくのにそんなに難しそうには見えません。みんな仕事がなくても焦りがないのはそういうのがあるんだと思うんですよね。


私は何か一つひいでているものがなくて、そういうのがコンプレックスではあるのですが、好奇心旺盛の多趣味女なのでそういう趣味でちょっとずつお金を稼ぐことができるのは羨ましいなーと思いました。


別の話で本当は将来を見据えてちょっとプロフェッショナルな何か強みを作りたい話をしたかったのですがそれはまた後日。


私は搾取とか本当に嫌いで適したものに適した額を支払いたいんですよね。年功序列とか働いていない人がお金をもらって働いている人がお金をもらえないというのも結構好きでなくて、その労働やスキル、物に見合った額を支払うべきだと思うんですよね。

だから日本も、サービス!ラッキーって甘えすぎず、ちゃんと何かをいただいたならそれに見合う金額を払いたいなと思います。それはサービスではなくてその人の生活だと思うので。

お金を稼ぐハードルがもう少し下がるといいですよね。そしたらみんなもっとゆとりある顔で生活できるんじゃないかなと思いました。

おしまい。


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いくみ 
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