「君を抱きしめていい理由だけが見つからない」
任地83日目。月曜日。
任地に帰るバスの車内、back numberの「HAPPY BIRTHDAY」を(爆音でかかるペルーの謎の曲を無視して)イヤホンで爆音でエンドレスに聞いた。いい曲だなーと思って。曲調が好き。
でも歌詞にある「君を抱きしめていい理由だけが見つからない」っていうところもなぜかじーんとくる。
そういえばInstagramの日本の友人の投稿は、彼氏の写真や夫さんとの旅行の写真、結婚式の写真や子供の写真であふれかえっている。こんなにも数年でInstagramの投稿の内容が変わるのかと思うくらい私の世代は一気に「独り身の自由エンジョイ投稿」から「幸せいっぱい家庭投稿」にチェンジした。
いろんなことを検討して悩んで選んで誰もいない途上国に2年住む選択をしてきているので別にいちいち羨ましいなんて思わないのだけれど。
そして最近ペルー人の既婚男性、約40代~50代の4人から口説かれ、品のない下ネタを耳元でささやかれたり(その後、トラウマが過ぎて男性女性問わず誰からも耳元でささやかれるの恐怖症になってしまった、、)その後知らない男性と半強制で踊らされたときに無理やり肌を合わせないといけない現地のダンスに身震いがして、日本だったらセクハラ、、とか言ってんだろうなレベルの扱いに嫌気がさしていた。
純粋に人を好きになって、その人と心の距離を縮めること。そうやって心を通わせようよ、って、アジア人だからってむやみやたらに距離を縮めてくる彼らに言いたくなるような曲。
彼らに聞かせたいな―このもどかしい男性の歌を、なんて思うとともに、Instagramの友人の投稿も相まって
「君を抱きしめていい理由だけが見つからない」
いつかそんな風に自分を思ってくれる人が現れたらいいなーなんて物思いにふけるのでした。
相手を思うがゆえに、不器用に変に距離をとってしまったり、むやみやたらに触ったりできなく、もどかしくも振り向いてほしいと願う。そんな恋心。
そんなものとは遠い世界に来てしまったのかと、。
ここにいる人がみんなピュアな恋愛をしないとは思いたくないけれど、ただこの前の嫌な出来事が尾を引いたり、周りの知り合いからも一度にたくさんの人と付き合ったり遊ぶ様子を知らされていると、そういう切なくもどかしい恋バナさえも聞けない気がしてしまうのは、恋愛オタクにとって少し寂しく映るのでした。
back number、ほんと切なく歌うよね。
洋楽をそんなに知らないけれど、そういう絶妙な心情を歌う邦楽の特徴って、なかなか素敵だと思うんだよね。