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やさいのおなか、見たことありますか?

野菜のおいしい季節ですね。
広くはないですが、家で家庭菜園をしており今年は枝豆やトマト、ピーマンが収穫できました。
水菜はからし菜のように辛くなり、小松菜はえぐみのかたまりで、農家さんの苦労と偉大さを実感しました。

そんな一筋縄ではいかない家庭菜園でとれる野菜たち。
じっくり観察したことはありますか?

私は、恥ずかしながら料理をする身ですがそれほどじっくり見ていないし、詳しくもありません。

「そういえば見たことなかったなぁ」

と思われたそこのあなた、私と一緒ですね(笑)
そんなあなたに見てほしい本がこちら『やさいのおなか』です。

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あらすじ

白黒の不思議な模様から始まるこの絵本。
幾何学模様のようでもあるし、身近にあるもののような気もする模様。

何の模様なのか考えてみてもでてこない。
色の概念、形と色の結びつきが固定されてしまった大人よりも、子どもの方が柔軟な発想で答えにたどりつくのも早いです。
色がついてきて初めて

ネギかな?
レンコンかな?

と不思議な模様は野菜だったことがわかります。

白黒模様とカラーの絵が交互にあり、色彩でも人を惹きつける本です。

本との出逢いとおすすめポイント

この本と出逢ったのは、本屋さんの絵本コーナーでした。
食べるのが好きな息子に、食べ物が何でできているのかどんな形をしているのか知ってほしくて適したよい本を探していました。
ビビッとオレンジの大きな不思議な模様と『やさいのおなか』という可愛いタイトルに惹かれ手に取ってみると、息子も大喜びの楽しく学べる野菜の絵本でした。

おすすめポイントは、色んな野菜との出会いにもなり、野菜に興味をもったり苦手な野菜も知ることでお友達になれるかもと思った点です。

また、白黒の絵と次のページにカラーの絵があるので、なんの野菜かクイズ形式で当てながら読むこともできるので、読み聞かせにピッタリです。
お家にある野菜を取り入れて実物を見せても面白いと思います。

保護者が読み聞かせをするのはもちろんですが、お子さんが成長した後は自分で読むにも読みやすいですし、兄弟やおじいちゃんおばあちゃんに読み聞かせをすることもできます。

作者紹介

絵本では「きうち かつ」さんとなっていますが、『工作図鑑』など単行本等では「木内 勝」さんと漢字になっています。

『工作図鑑』は小学校の子どもたちにも大人気で、絵は昭和なのですが子どもたちを惹きつける身近にあるもので作れる、そして遊べる工作が満載で、特に男の子はよく手にとっていました。

『工作図鑑』もリンクをはっておきます。

https://c.media-amazon.com/images/I/51oGmI47EdL._SY445_SX342_.jpg

子どもたちの惹かれるもの、好きなもの、やってみたい気持ちを引き出すことができる作品をうみだす作者さんです。きっとご本人も楽しんで本を作られているのだと思います。

2019年に、木内勝さんが子どもたち向けに「こども芸術学校」としてワークショップを開催したそうです。
ワークショップ中は子どもたちが工作に夢中になれるよう、保護者は席を外し子どもたちだけの空間を作っていたそうです。

そこに、木内勝さんの工作へのこだわりが見えた文章があったので引用させていただきます。

子どもたちと一緒に工作をするにあたっては、とにかく「好きなことをやっていい」という雰囲気を作ることを大切にしていると、きうちさんは言います。保護者の方としばしおわかれしてもらうのも、「マネしたかったらマネしていいよ」と伝えるのも、大人の顔色をうかがったり、いきなりオリジナリティを求められたりすることなく、子どもたちがのびのびと工作に取り組めるようにするため。はじめは緊張している子どもたちも、「危なくなければ何をしてもいい」という空気づくりをはじめにしっかりしておくことで、じっくりと工作に集中することができるのだそうです。

『工作図鑑』きうちかつ先生の夏休みおもちゃ創作教室|夏の3331こども芸術学校 2019 @アーツ千代田 3331|ふくふく本棚|福音館書店公式Webマガジン (fukuinkan.co.jp)

工作をする雰囲気を大事にする、空気づくりを行う。
読み聞かせのときも、ご飯を食べるときも、勉強のときも、あらゆるときの空気づくりって大切だなと感じます。
楽しく野菜をまなべる絵本、楽しく工作に没頭できる本、本からも空気づくりを大事にしていることがうかがえます。

因みに、ベッドに入ったあと読み聞かせをするときは、面白おかしい本でも、静かにゆっくり読むことで子どもが興奮せずに寝られるそうです。
私は自分も読むのが楽しくなってしまい、未だに実行できていませんが(苦笑)
実行できたときには、研究レポートとしてこの場で発信させていただこうと思います。

<参考文献>
・『やさいのおなか』(さく・え:きうちかつ/福音館書店/1997.1)
・『工作図鑑』(著:木内勝/福音館書店/1988.3)


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