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そういえばクリスマス
そういえば明日はクリスマスイブ。
どうしようかな。
今年は次男夫婦に孫が生まれるし、彼らも忙しいからケンタッキーのパーティバーレルとかいうのを持っていってやろうか、などと思っていたが、「近所の美味しい唐揚げ屋さんで予約した」というので持っていってやる必要もない。
こちらの家は還暦過ぎた夫婦と社会人の息子の3人暮らし。
クリスマスといってもねぇ。
今朝長男に、「明日はクリスマスイブやし、ケーキでも買ってこようかね?」というと、「当日でも売ってるんかね?」。
「なんかあるやろ、たぶん。あったら買ってくるわ」
クリスマス、もうどっちでもいい感じになったなぁ。
クリスマスは今まで、1年で1番特別な行事だった。
お正月よりもウキウキする行事だった。
ウキウキ気分はたぶん、サンタさんのおかげだ。
サンタさんに、プレゼント交換や、クリスマスツリーや、クリスマスソングや、イルミネーションや、洋風のごちそうや、クリスマスケーキがキラキラした思い出になってついてくる。
クリスマスに関するいちばん古い思い出は、サンタさんを信じていた頃のイブの夜の思い出。
母に「早く寝ないとサンタさん来ないよ」といわれて寝ようとするのに興奮して眠れず、寝たふりをしていたら、そのうち母がそうっと押入れを探り出し、プレゼントを出してきたのを見てしまい、私はなぜか悪いことをしたような気持ちになって、「こんな悪い子のところにはサンタさんがきてくれない」と悲しくなった。その場面と気持ちは鮮明に覚えている。
自分の子どもたちはいつ頃までサンタさんを信じていたのかしら?
「信じている子にしかサンタさんは来ないよ」と言い聞かせていたので、我が子らは信じているふりをしていたらしい。だから、いつまで信じていたのかはわからない。
クリスマスの日の朝、子どもらが起きる前に枕元にプレゼントを置き、目覚めるのを今か今かと待ちかまえ、なかなか起きないとつついて起こしてみたりして。
プレゼントに気がついてはしゃぐ子どもらを見て喜んでいた頃が懐かしい。
子どもらが大きくなってみんな大人になると、クリスマスの日は私の両親を招いてパーティーをするのが恒例となった。
だんだんと私の両親もそういうパーティは少ししんどくなり、次男は結婚して家を出て。それでも去年までは次男夫婦がやってきてパーティーをしていた。
いよいよ今年は3人きり。
「そういえばクリスマスだね」と静かに過ごすクリスマス。
こういう静かなクリスマスは生まれて初めてかもしれない。
シャンパンでも買ってこようかな。