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『べらぼう』第2回 感想文

『べらぼう』第2回は、息ピッタリの蔦重花の井、粋な平賀源内の活躍が気持ちよくて、45分がえらく短く感じました。
ああそれから、生田斗真演じる一橋治済(ひとつばしはるさだ)のサイコティックな笑みが怖かった😱。この先「ありえないこと」が次々起こり、治済は将軍の父となるのです。
ちなみに第2回のサブタイトル「嗚呼御江戸」は吉原細見のサブタイトル。
「細見嗚呼御江戸」でごさいます。


コピーライター平賀源内

吉原に人を呼ぶために蔦重が考えたのが、「吉原細見」の序文を平賀源内に書いてもらうこと。

平賀源内はそのころ売れっ子のコピーライターでもありました。
うなぎ屋のために「土用の丑の日にうなぎ」を広めたのは平賀源内。
ドラマでも出てきましたが、「漱石香(口を漱ぐ塗り薬:歯磨き粉)」という商品を爆売れさせたのも平賀源内のPRソングのおかげとか。残念ながらどんな歌だったかはわかりません。

蔦重は、源内さんに「吉原細見」の序文を書いてもらったらきっと吉原に人が来る、と考えたのですね!

瀬川

蔦重は、平賀源内に合わせてくれるという風変わりな男と出会います。その男、裕福そうには見えませんが何やらただ物ではない雰囲気。銀の採掘の話から、幕府の政治・経済の成り行きを語りはじめます。
蔦重が名を聞くと、貧家銭内(ひんかぜにない)と答えます。

実際、平賀源内はいくつもの名前を使っていたようですが、自分の小説の中で自分をモデルにした「貧家銭内」という人物を登場させていたとのこと。

二代目瀬川菊之丞

男が「吉原に連れて行ってくれたら平賀源内に合わせてやる」というので、蔦重は自分が働く「駿河屋」に連れていこうとします。
ところが男は「松葉屋がいい」とききません。
しかたなく「松葉屋」に行くと、男は「瀬川はいるか」と尋ねます。
瀬川はいないと聞いた男は、「それなら誰でもいい」とスタスタと階段を上がっていきました。

ひょんなことからその男が平賀源内その人であることがわかり、花の井のカッコいい知恵と計らいで、源内に序文をかいてもらうことになる、というストーリー。

ストーリーの中で、「大河、やるな」とうならされた場面がいくつか登場しました。

1つ目は源内が男色であることを自分でさらっと話した場面。江戸時代は現代よりも「恋愛は男女でするもの」という固定観念から自由だったのかもしれません。

実際、源内は歌舞伎役者らを贔屓にして愛し、特に二代目瀬川菊之丞とのことは有名だったそうです。

松葉屋の瀬川

源内はなぜ「松葉屋」で「瀬川という名の女はいるか」と尋ねたのでしょう?もちろん瀬川菊之丞が遊女をしていたわけではありません。
実は、「瀬川」は「松葉屋」で代々継承されていたナンバーワン遊女につけられていた名前でした。
花の井は「五代目瀬川」です。

史実では、五代目瀬川は盲目の高利貸し、鳥山検校(市原隼人が演じるらしい)に高額で身受けされることになります。

諸国大名弓矢で殺す 松葉の瀬川は目で殺す

源内がドラマの中でつぶやいていました。
「諸国大名弓矢で殺す 松葉の瀬川は目で殺す か…」

文章の「起承転結」を説明するときによく使われる(今は使わない?)これ。

(起)京都三条糸屋の娘
(承)姉は十八妹は十五 
(転)諸国大名弓矢で殺す 
(結)糸屋の娘は目で殺す
 


実は、この「京都三条糸屋の娘~」は、平賀源内の作という説があるそうです。ドラマではその説を取り入れているのでしょうね。


いや~、芸が細かい。
解説付けてほしい~!

次回は「一目千本」。女郎を花に見立てた本。
蔦重に、また大きな出会いがありそうです😊



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