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「大学入試の女子枠」(今日の「あさイチ」のはなし)

朝ドラの後、「あさイチ」という番組があります。
「朝ドラ受け」で有名です…か?

「朝ドラ受け」とは、朝ドラを見た後の感想を番組キャスターの華丸大吉さんとアナウンサーの鈴木奈穂子さんが語りあう、あれです。

私は「朝ドラ受け」が見たくて、つい「朝ドラ」の後もテレビを消さずに「あさイチ」を見てしまいます。
NHKさんうまいことしはります。

この「朝ドラ受け」、朝ドラで感じたちょっとしたモヤッと感を上手に言語化してくれるので、助かるのですよ。

さて、「あさイチ」では時々興味深い企画をやってくれます。
今日は、『虎に翼』の出演者、よねさんと小橋くんが、ドラマの舞台の東京お茶の水と神田を案内するという企画。

そして、「大学入試の女子枠」について。

大学の理工系学部に進学する女子を増やすために、「女子枠」を作る大学が増えている、という内容でした。

日本の理工系学部での女子学生は20%以下。
先進国と言われる国の中で最低レベルです。


日本の女子が他国の女子と比較して理数系科目が苦手だというわけではありません。

日本の女子が「理工学部」に進むことを選ばないだけのことです。
なぜでしょう?


私が高校生だった40年前、女性が一生仕事をしながら結婚をして子どもを産み育てられそうな仕事といえば、「教師」か「公務員」か「薬剤師」か「看護師」か、ぐらいしか思い浮かびませんでした。

女性が就くほとんどの仕事は、結婚、あるいは出産と同時に辞めるのが一般的でした。

ですから、教育学部、薬学部、看護系学部以外の4年制大学に進学する女性は、非常に少なかったのでした。

私の高校時代の同級生は、男性も女性も優秀な方ばかりでした。
非常に大雑把ないい方をしますと、
男性の多くは自分のやりたい学問の道に進み、幅広い選択肢の中から職業を選び、出世をし、その上結婚もして子どもや孫にも恵まれていらっしゃる方が多く、
女性の場合はというと、やりたい学問の道を必死に突き進んだ方はごく少数。多くの方は仕事か家庭かを選ばざるを得なくなり、どうにか自分を納得させながら生きてきた方が多い、ように感じます。


いま、理工学部に進む女性が少ないのは、卒業後の自分の人生の見通しが立たないからでしょう。

これは、昔も今も変わりません。
「将来の見通しが立たなくても今やりたいことをやるのだ」と思えるのは、『虎に翼』の寅子のようなスペシャルな人だけです。

寅子のようなスーパーマンでなくても、
普通の人が将来の見通しが持てるほどにならなければ、
女性は理工学部進学を選びません。


長男がいいました。

全部の職場で働き方改革せなあかんよね。
幸せに生きてる「普通の人」のロールモデルがいるよね。

そうやね~。
「女子枠」で進学されるみなさんには、そんな「幸せに生きる人」のロールモデルになっていただきたいな、と思います。無理して頑張るのではなくて。

そして「女子枠」を作る大学は、学生だけにその責を負わせるのではなく、卒業後のフォローや、企業や国と連携した社会改革にまで責任を持っていただきたいと思います。

決して、「うちの学校女子増えた」ということだけで喜ぶような大学がありませんように。







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