笹巻きを初めて作ってみた
会津に越してきて、これまであまり見かけなかった食べ物との出会いを続けている熊谷です。今回も初めての食べ物、笹巻きづくりを体験させて頂きました。笹巻き、地元宮城では見かけたことがなかったんですよね。こんなにもメジャーな食べ物だとは知りませんでした。
そもそも、笹巻きとは何なのか。農林水産省のホームページには以下のように記載されています。
「笹巻き」は、浸水後に水切りしたもち米を笹の葉で巻き、結びひもをかけた後、熱湯でゆで上げた食べ物。ほかの県では「ちまき」とも呼ばれる。笹の葉には防腐性や抗菌性があるといわれていて、昔から保存食や携帯食の包装によく使われる材料だった。「笹巻き」は、特に5月5日の端午の節句に供えられ、子どもの健康と元気な成長を願い、「柏餅」などとともに各家庭で食べられてきた。
参照:農林水産省 うちの郷土料理
どうやら山形県や福島県、北陸地方等幅広く食べられているらしいのですが、笹団子は知っていても、恥ずかしながら笹巻きは知らずにここまで来てしまいました。私が知らないだけで、実は地元にもあるのでしょうか・・・
笹の葉でくるんで茹でたもち米に、きな粉砂糖をたっぷりと付けて頂きます。おはぎに似た味わいですが、ご飯をつぶしていないので食べ応えがありますが、こぶりで1つ、2つと進んでしまいます。
今回は、本郷地区のお母さんグループ「DanDan」の皆さんに混ぜて頂き、初めての笹巻きづくりをしてきました。
ざっくり説明すると、1枚目の笹の葉で三角のポケットを作り、その中にもち米を入れて、2枚目の笹の葉で蓋をして三角形を整えます。それをスゲの葉やいぐさで縛り、茹であげたら出来上がりです。文章にするのは簡単ですが、これがなかなかに難しい作業なのです。
三角の形を維持しようとするともち米がこぼれ、もち米に気を取られるとうまく縛れなかったり、1度どこかでつまづくと中々修正できず、全てほどいて1から作り始めることもしばしば。これをベテランのみなさんは何十個と作り、会津を離れた子供や親せきに送るのだそう。
参加されていた若いお母さんたちにもお話を伺うと、近所から頂いたりするので自分では中々作らない、とのこと。郷土料理とはいっても、世代によっては、普段は作らないものになっているのかもしれません。
三角に包んだ笹巻きを5つずつ束ねて、鍋に入れていきます。お店で売っている笹巻きも、だいたい5つ単位で売られています。束ねておくと、後で便利なのですよね。
茹でる際は、水から笹巻きを入れてお湯を沸かし、沸騰してから20分ほど茹でます。こちらは作る方によって多少時間が異なるようで、40分ほど茹でたり、茹でた後に蒸したりする作り方もあるそう。もち米は茹ですぎてもあまり崩れないとのことなので、様子を見ながら茹でてみてください。茹でる前は少し平べったく痩せた笹巻きなのですが、茹で上がると米が膨らむのでご安心を。
茹で上がりがこちら。むっちり、もちもちに茹で上がり、ふっくらとした笹巻きになります。おいしそう!
束ねたスゲを棒にひっかけ、冷まします。表面が乾いて冷めたら、出来上がりです。
出来立てをきな粉砂糖に付けて食べるのは格別です。どんどん進んでしまいます。そして変わり種、辛みそに付けて食べてもまた美味しい!甘いのが苦手な方は、こんな食べ方も良いかもしれません。
冷蔵庫でしたら4、5日、また冷凍保存も可能です。食べるときはレンジで温めるか、もち米は型崩れしないので再び茹でてもよいそう。我が家の冷凍庫も、現在作った笹巻きがたくさん入っております。しばらくは、小腹がすいたら笹巻き、頂きたいと思います。
一般的な笹巻きのレシピや笹の巻き方がJAよつばさんのホームページに載っていました。参考にして郷土の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。