【母子癒着②】弟に対する敵対心と嫉妬
こんにちは。
今日も引き続き、『母子癒着』について書こうと思います。前回の投稿はこちらから。
前回書いた母子癒着は、"母親の支配から離れられない"という状態のことでした。
今日はその真逆のようなパターンです。
"良い子"だった子ども時代
子どもって、お母さんが笑顔になることをたくさんしてくれますよね。
お母さんが喜んでくれることが最高に嬉しいからです。
それぐらい母のことが大好きで、そして、母に愛されたいと思っています。
ところが、手のかかる兄弟がいたり、家族に病気の人がいたり、仕事をしていたりして、母が忙しくしている場合、自分が求めてるだけの愛情をもらえないというパターンがあります。
そのとき、子ども心に「どうしたらもっと愛してもらえるだろうか?」と考えるのです。
その結果、とても育てやすい"良い子"になるというケースがあるそうです。
良い子になれば、愛してもらえると思うからです。
まさに私もそのパターンでした。
以前、少しだけ触れたことがありますが、私が生後8ヶ月のときに母が妊娠。
それを機に断乳したと聞いています。
弟は早産で、低体重児だったため、すぐに退院できず、先に退院した母は、弟が退院するまで毎日母乳を届けに行きました。
我が家は祖父母と同居していたため、母が病院に行くとき、私は祖父母とお留守番でした。
そして、弟が退院してくると、急に"お姉ちゃん"に昇格した私。
それからは「お姉ちゃんだから」「お姉ちゃんなのに」と度々言われて育ってきました。
たった1歳半しか違わないのにです。
そのときの様子を聞いたことがありますが、ビデオさえつけとけば大人しくしていたし、泣かないし全然手のかからない育てやすい子だったと家族みんな言いました。
少し大きくなってから、それを聞いた時は「自分は育てやすいなんて賢い子だったんだ!」と、ちょっと誇らしく思っていたのですが、心理学を学んでいくうちに、実は違うかったのだと知ることになったのです。
弟への敵視と母を拒んだ私
弟は、とにかくよく泣きました。
幼稚園ぐらいの時だったか、家族からよく「泣くな!」と言われていた弟を見て、泣くと嫌われるんだ、泣かないことが偉いんだ、と思った記憶があります。
だから私は、つい最近まで『泣くこと』を封印してきました。
(親しい人のお葬式でも泣けなかったぐらいです…)
不器用で出来ないことも多い弟だったので、何でも自分で出来る方が愛されるとも思ったはずです。
だから、私は小さな頃から、誰にも頼らないで自分のことは自分でやってきました。
でも結局、褒められることは特になく…
母を持っていくのはいつも手のかかる弟なのです。
同じことをしていても、母は弟の方が手厚い対応をしているように見えました。
私が出来るのは当たり前なので…
次第に私は、弟を敵視するようになっていきました。
この弟への敵視、実はつい最近まで続いていたんです。
そして、どうせ何をやっても母から興味を持たれないのならばと、中学生ぐらいになってからは何も相談しなくなりました。
親には進路の相談もせず、自分ひとりで受験先を決めたり、就職なんかは面接に黙って行き、決まってからの事後報告でした。
母と一定の距離を取っていると、自分と弟の扱いを比べることもなかったので、楽だったのです。
でも、どうやらここに、あの『母子癒着』があったようなんです。
一見、身も心も母から離れているようなのですが、そこには、消化されていない『構ってもらいたかったのに構ってもらえなかった』という嫉妬や恨みなどがありました。
それを見ないようにするため、物理的に距離を取っていただけで、心はベッタリ母に癒着していたのです。
この隠れ癒着に気づいたとき、弟への敵視の理由も、母と距離を置くことも、すべては『母から愛されてないと思うのが怖い』からなんだと分かりました。
でも、愛されてないことなんてなかったんです。
すべては自分の小さな思い込みの積み重ねでした。
愛をもらえてないと感じるところにばかりフォーカスし、愛されるために必死だった自分。
手のかかる弟より良い子でいれば愛されると思っていたのに、そうではなかった。
本当はありのままでも愛される弟みたいになりたかったんだ。
良い子にならなくても、私もありのままで良かったんだ。
そう思えると、私に何をしてきたわけでもない弟への敵対心や嫉妬心は自然と消えました。
母に対しては、長年の積み重ねがあったので、すぐにとはいきませんが…
過去にしてくれたことを思いだし、今してくれることを素直に受け取って、ひとつずつ愛情を感じるということを実践中です。
自分が一方的にバリアを張っていただけで、それが無くなると、こんなに愛情を与えてくれていたのかと思えるようになりました。
不思議ですよね。
今まで全然見えていなかったんです。
心理学を学び始めてから、とにかく母に対する課題がどんどん出てきます。
それぐらい母と子どもって深い関係性なんですね。
私が母になることで解決したこともあり、そういったお話もまた書こうと思っています。
とっても長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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