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イコマド書籍紹介 -part5-

今回もイコマドでご自由にお読みいただける書籍について紹介していきます!

『 ビームスジャパン銘品のススメ 』(鈴木修司)


 日本の魅力を国内外に発信する〈ビームスジャパン〉。日本全国の様々な人や産地を巡って取り揃えた銘品が各都道府県ひとつずつ紹介されています。モノ自体の紹介だけでなく、生産背景や生産地の歴史や地域にもフォーカスして解説されています。この県にはこんな文化や歴史があったのか、と銘品とその紹介文を通して新たな発見がたくさんありました。本当はとても良いモノなのに、あまり知られていない、正当な評価を受けていないモノって身近にもたくさんあると思います。

 ちなみに、奈良県は「自衛隊のための靴下」が紹介されていました。奈良といえば、日本屈指の靴下の生産地でありますが、自衛隊員のために開発された靴下の存在は今まで知りませんでした。長く自衛隊員に愛されている理由とその魅力について本書でチェックしてみてください!

『 図書館が街を創る「武雄市図書館」という挑戦 』

 佐賀県武雄市には全国から注目を集め続ける新しいスタイルの図書館があります。市民共有の財産であるはずの市立図書館が、実際は市民の20%しか図書館を利用しておらず、市民の全員に使いやすい環境になっていないことが問題でした。そこで、より市民に開かれた施設にするため民間企業にノウハウの提供を依頼することになり、武雄市図書館は2013年からTUTAYAの経営母体であるCCC社が指定管理者となっています。図書館を市民にとってより価値の高い存在に再構築していくために、具体的にどのような試みがなされ、実行に移されてきたのか、「開館時間」「20万冊の蔵書」「カフェ」「検索 / IT」など8つの項目から紹介されています。

 図書館という存在が、地域でどのような役割を果たすことができ、人々と本とのかかわりからは何が生み出されるのか、その無限の可能性を垣間見ることが出来たような気がします。

『 MOMENT 』(株式会社リ・パブリック)

 様々な地域や分野での取り組みの紹介を通して、新しい都市のあり方を探索していくような一冊です。今回は、デトロイトや台湾のパブリックスペース、路地、公園、鳥取の本屋「汽水空港」、パンとビールの店「タルマーリー」などが舞台となっています。どれも形は違えど、共通して、人々の日常生活を広げ、地域の内外を自然につなぐ空間でした。それぞれのまちにあるリソースと向き合い、上手く活用しながら自分たちらしい暮らしを実践しようとする人々の姿勢がうかがえました。

 私は、「公共空間は本来誰もが使いたいと思える場所のはずが、最大公約数的で誰にとっても取り立てて必要ではない空間に思える」という部分が特に印象に残り、近所の閑散とした公園が脳裏をよぎりました。人々が親しみ、交流が生まれる空間をつくりだしていくことは多くのまちが抱える課題だと感じます。 こちらの本は表紙の雰囲気に惹かれて手に取ったのですが、多くのページがカラーで、写真も沢山掲載されていたので視覚的にも楽しめる一冊でした!

記:なみ

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