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オモコロの昔食ってたものを当てる勝負を夫婦でやってみた

 みなさん、オモコロは好きですか。私は古のインターネットに棲息していた人間なので、オモコロの空気感がとても好きです。
 この記事はオモコロチャンネルでやっていたある勝負を実際に夫婦でやってみたら中々楽しかったので、みなさんもやってみたらいいですよという趣旨の記事となります。

※オモコロをご存じ無い方がこのタイトルでクリックすることは稀かと思いますが、念のため補足すると、オモコロはバーグハンバーグバーグというすげぇ名前の会社が運営している、面白いおじさん達(やお姉さま達)が面白いことをして記事や動画として公開しているWebメディアです。

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勝負の始まり

 我が家では、毎夜子供を寝かしつけた後にドラマだったりアニメだったりYoutube動画だったりを一本選び、リビングで夫婦一緒に観る習慣があります。その際にオモコロの動画はよくチョイスされるのですが、ある日観たのが「昔よく食ってたなぁ王決定戦」という動画でした。

 これは、極めて優秀なフォーマットとして未だにYoutubeの企画等でも引っ張りだこな「食わず嫌い王決定戦」のオマージュであり、対戦者同士が昔よく食べていた食べ物を4つずつ持ち寄って、その食べ物にまつわる思い出を話しながら1つずつ食べていくのですが、実は4つの中に1つだけフェイク(別に思い入れの無い食べ物)が混ざっています。全て食べ終わったら、お互いに相手のどの食べ物がフェイクだったかを推理し、当てた方が勝ちというゲームとなっています。

 動画自体はとても面白かったのですが、見ている内に段々、自分だったらどういうチョイスをして、どんなエピソードを語るだろうかという想像が働いてきました。そして、見終わったあとに妻にその話をしたところ、「じゃあウチらもやってみようよ」と提案してくれ、実際に勝負してみることになりました(ウチの奥さんの、こういうときにとりあえず面白そうな方に倒す姿勢マジでありがたいです)。

懐かしの味を求めて

 勝負は動画を見た週の翌週末に決まりました。それまでの間に、勝負の場に持っていく4つの食品選択および購入と、それらにまつわるエピソードの整理が必要になります。小中学校時代に実家でよく出てきたもの。好きなものを買えるようになった高校大学時代好んで食べたもの。社会人になってからハマったものetc……。色々考えた結果、最初に選んだのは以下の3つでした。

  1. チェリオの爽快ビタミン

  2. タラタラしてんじゃねえよ

  3. ファミマのたまごドック

 一番目の爽快ビタミンは、おそらく人生で一番飲んだ缶ドリンクです。飲んでいた期間は大学4年〜修士期間と短いのですが、研究室の最寄りの自販機に売っていて、飲みたいと思ったら3分で買えてしまうコイツにすっかりハマってしまい、多分週5本以上飲む生活を3年間程続けていたかと思います。中毒性の高いものがすぐ買える環境は良くないという好例ですね。

 しかし早速探しに行こうと思って調べ始めたところ、なんと爽快ビタミンは2015年にJTが飲料製品の取り扱いを辞めてしまった影響で販売終了になっていました。しかし、どうやらチェリオから精神的後継と言える「ビタミン全開」という商品が出ているらしく、やむを得ずそっちにしようかと思ったところ、今度はチェリオの自販機という存在が関東では非常にレアという事実を知り衝撃を受けました。まじかよ。みんなもライフガードとかを飲んで育ってきたと思っていたのでびっくりです(関西では安くてジャンクな飲料メーカーとして親しまれています)。

 気を取り直して代わりの候補を探します。そして、学生時代に同じようなシチュエーションで食べまくっていたボトルガム(粒ガムがボトルに100粒くらい入っているヤツ)を薬局でGetしました。爽快ビタミンと比べると品物のインパクトもエピソードも弱いですが、一回の買い物で済まそうとした自分が甘かったので妥協案として受け入れます。

 その後も子供時代大好きだった「タラタラしてんじゃねえよ」(タラで出来ためっちゃ辛いお菓子)を駄菓子屋で買い、社会人新人時代の朝ごはんとしてほぼ毎日食べていた「たまごドッグ」をファミマで買うことで、3つのアイテムが揃いました。なおたまごドッグも実際には終売しており、同じ見た目の生コッペパン(たまご)というヤツで代用したので、この勝負をやってみたいなと思った方は、買いに行く前に、販売終了していないか・地域性のある商品でないかは事前に確認しておくことをオススメします。

 あとは最後に、嘘エピソードを決めてダミーとなる食べ物を買うだけです。これについては、昔とある名作ADVゲーム(STEINS;GATE)にハマっていた時期の話を妻にしたことがあったので、その伏線を活かして、主人公オカリンが好きな「ドクターペッパー」を自分も真似してよく飲んでいたという嘘設定でいこうと思います。実際、当時に一度飲んだこと自体はあり、味も正直好みだったのですが、身近に全然売っていないため継続して飲む感じにはなりませんでした。そんなことを考えていたら、たまたまアメ横の自販機でドクペを発見し、無事4つ目を揃えることができました。

勝負開始

 勝負の日がやってきました。妻も当日の昼間の買い物のついでに買えたみたいで、お互いに揃えたものを4つ並べます。

私の揃えた4品

  • キシリトールガムのボトルガム(LOTTE)

  • タラタラしてんじゃねーよ(よっちゃん食品)

  • 生コッペパン(たまご)(ファミリーマート)

  • ドクターペッパー(コカ・コーラ)

妻の揃えた4品

  • 蒟蒻畑(マンナンライフ)

  • えびとチーズのグラタン(マルハニチロ)

  • グレープフルーツ(砂糖付き)

  • はちみつ黒酢ダイエット(タマノイ)

お互いに用意したものを並べます


 どれもありそうな感じで、パっと見中々難しそうです…。

 最初の1巡目では、私がえびとチーズのグラタンを指名し、妻からはダミーであるドクターペッパーがいきなり指名されます。
 そしてまずは妻から、グラタンの入れ物の底紙に書いてある占いがお昼のお弁当を食べる時の楽しみだったという、なかなか解像度の高い小中学生エピソードが語られました。続いて私も、あらかじめ考えていた嘘エピソードを語りながらドクターペッパーを飲みます。うん、これこれ!みたいな顔を作って嘘エピソードを語っていると無性に笑けてくるので、ここをいかに耐えるかがこのゲームの肝となります。なんとか笑わずに乗り切って、多分疑われなかったかな?という感じで最初のターンが終了。

 それからのターンでも、おじいちゃん家に遊びに行くと出てくるグレープフルーツがすっぱいので砂糖をかけて食べていた話や(これは自分も経験あるので平成初期あるあるかもしれない)、大学時代にお酢を飲んだら痩せるみたいな説が流行ってみんなで黒酢を飲むようになった話などが披露され、自分もエピソードを返していきます。このゲームを通して互いの過去を深掘りしていくことで、知り合ってから何年一緒に過ごしてきた相手であっても、まだまだ全然知らないことだらけなんだなということに改めて気付かされました。
 そうこうしていると4巡が終わり、いよいよ推理パート……勝負の決着を着けるときがやってきました。

ダミーを見破れ!

 お互いのエピソード披露が終わり、得られた情報からダミーの一品を推理します。元のオモコロの動画では、その人の今の食の好みや語られたエピソードのリアリティ(エピソードの具体性、感情の乗り具合)から判断していたので、私もそのやり方を参考にしてみます。
 検討の結果、「はちみつ黒酢ダイエット」が嘘ではないかという結論になりました。これはなにより、そもそも妻はお酢がそんなに好きではなく、お酢系の飲料を進んで飲んでいたという話に違和感を覚えたのが一番の根拠です。一方、大学の友達の間で流行ったという話はかなりリアリティがあったので、そういうブームはあったけれど、妻は早々にドロップアウトしたというのが真相ではないかと推測します。

 というわけで、私ははちみつ黒酢を、妻の方も推理した結果を紙に書いて相手に渡します。

互いに推理した結果を相手に渡して、実食!
当てた方が勝利です。

 妻から渡された紙に書いてあったのは、キシリトールのボトルガム!これはマジのやつなので、この時点で私の引き分け以上が確定しました。実食し、本当に昔食べまくっていたことを告げます。そして妻の方ですが……一口飲むや否や、悔しそうな顔で「参りました!」の一言が。どうやら推理した通り、黒酢ダイエット自体は流行ったけれど、味が苦手だったのでブームに乗っかれなかったとのことでした。
 というわけで、勝利しました! 

やってみるって大事だな

 何気なく見た動画を切欠にやってみた勝負ですが、実際にやると色々なことに気付かされました。まず第一に、食べ物というのは意外と一期一会だということです。特定の個人しか作れない料理などであればそうなのですが、たとえ大企業が製造している既製品であっても、10年20年という歳月が経つことで無くなってしまうものは意外な程に多いです。今ハマっているものでもその内食べられなくなるんだという気持ちを持って、ウマいものとの出会いは大切にしていきましょう。
 そしてもう一つ、途中にも少し書きましたが、近しい間柄であっても知らないことは無数にあるということです。分かりやすく強いエピソードは早々に話してしまうものですが、より細かな、他愛のない話というのは切欠が無ければ共有されることは稀でしょう。今回のこの対決は、まさにその他愛の無いエピソードが主役となるので、相手に対する解像度をより一層高める助けになってくれます。
 これを読んでちょっとでも面白そうだなと感じた方は、身近な人ともっと身近になるために、ぜひやってみてください。

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