映画レビュー『スイート・マイホーム』(2023)家族に隠していることはないですか?
【約900字/2.5分で読めます】
主人公はスポーツインストラクターで、
妻と小さな娘の三人暮らし
寒さの厳しい土地で、借りているマンションの部屋の寒さが気になっていました。
まとまったお金ができた主人公はマイホームの購入を検討します。
家族で訪れたモデルルームは、最新式の暖房設備が完備されており、玄関まで温かく、設備はスマホから一括管理できる便利なものでした。
すぐに購入を決めた主人公ですが、一つ難点がありました。
それはこの住宅が、地下にある巨大な装置によって、部屋の暖かさが保たれている点です。
主人公は極度の閉所恐怖症のため、この地下室に入ることができませんでした。
とはいえ、妻もいるので、主人公は地下室に入る必要もないだろう、ということで購入を決め、新居に住むことになります。
冒頭からなんだか不穏な空気が流れ続ける
描かれている内容自体は、若い夫婦と小さな子ども、清潔なモデルルームといった「幸せ」を連想させるものです。
しかし、映像の質感は暗めで、なんだかこれから不吉なことが起こりそうな感じがします。
そして、新居になってから、その予感は的中します。
主人公の周りで次々と不吉なことが起こるのです。
この辺りから地下室の秘密も徐々に明かされていきます。
主人公には家族に言えない秘密がある
この秘密が「不穏な空気」の遠因になっているのは、なんとなく感じられるのですが、その正体はなかなか掴めません。
こういった「じらし」のテクニックが利いていて、先が気になる物語になっています。
観終わった時に「何が伝えたかったのだろう」と考えさせられる作品かもしれませんが、ひとまず「エンタメ」として楽しんで、その意味は観終わったあとにじっくり考えるのもいいのではないでしょうか。
【原作】
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