ヨジジュクゴン(4)啐啄同時
漢字検定準1級に出題される
難しめの四字熟語について、
解説していきます。
今回紹介するのは、こちらの四字熟語です。
啐啄同時
意味:逃すことのできないよい機会
用例:今なら誰も見ていない。啐啄同時だ
まずは「啐啄」の意味がわからないので、
分解して、意味を見てみましょう。
それぞれの漢字には、
以下のような意味があります。
「啐」おどろく。呼ぶ。さけぶ
「啄」ついばむ
「おどろいて、ついばむ」?
「呼んで、ついばむ」?
「さけんで、ついばむ」?
どれもピンときませんが、
どうやら「ついばむ」という意味から、
鳥が関係していそうな気がしますね。
そういえば、この「啄」といえば、
「石川啄木」の「啄」です。
たしか「啄木」って、
「キツツキ」のことだったような。
……やっぱり、そうです。
調べてみたところ、
「啄木」=「キツツキ」でした。
分解しても、今いち、ピンとこなかったので、
さらに調べてみました。
「啐啄」は、どうやら「禅」の言葉のようです。
難しめの四字熟語の意味を調べると、
宗教が絡んでいることは結構多いんですよね。
「啐」は、ひな鳥が
卵の殻の中から出ようとして
「呼んでいる」
「啄」は、親鳥が
卵の外から、くちばしで殻を
「破ろうとしている」
つまり、「啐啄」は、
卵からひな鳥がかえる
瞬間を表した熟語なんですね。
この四字熟語では、
「啐啄」のあとに「同時」
とあるので、
ひな鳥と親鳥のタイミングが、
ピッタリだった
という意味なのでしょう。
転じて、人間に置き換えると、
師弟関係でこの言葉が
使われていたようです。
師匠が導こうと思っていた方向に、
自然と弟子も動いている、
というような状況でしょうね。
そこから、さらに
広い意味で使われるようになり、
「逃すことのできないよい機会」
となりました。
なので、冒頭の例文のように、
悪いことをする時には、
使わない言葉のような気がします(^^;
【参考文献】
* * *
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