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「伝えたいこと」と「読者」のつなげ方
【約1300字/3.5分で読めます】
引き続き、文章の「起承転結」について書きます。
前回の記事では、「誰が読むのかを想定」すると、おのずと「どう書き出すか(起)」が見えてくると書きました。
ここまでの記事を振り返ると、文章の構成を考えるには、
・一番伝えたいこと(結)
・誰が読むのか(想定される読者)
この二つが重要なのがわかりました。
言ってしまえば、この二つさえわかれば、おのずと「書くべきこと」は決まっているようなものです。
そうは言っても、「起承転結」の「起」で、どのように書き出して、次の「承」に繋げるのかは、文章に慣れ親しんでいなければ難しいことかもしれません。
この記事では、おもに「起」のことを詳しく解説します。
「起」で一番重要なのは、note のような、ひとまとまりの記事の場合は、「タイトル」でしょうね。
タイトルにも、やはり「自分が一番伝えたいこと」と「誰が読むのか」を組み込んだものが、伝わるべき人に伝わります。
例えば、私が過去に書いた記事の中で、多く読まれているものに、以下のような記事があります。
私が「初心者」を想定して、アーティストの坂本龍一のアルバムを紹介した記事です。
この記事はグーグルなどの検索エンジンで「坂本龍一 名盤」と検索すると、上位に出てきます。
この記事が多くの人に引っかかったのにはわけがあるんですよね。
前述したように、このタイトルには「自分が一番伝えたいこと」と「誰が読むのか」が入っています。
一番伝えたいこと「坂本龍一の名盤」
読者「初心者」
もちろん、この記事を書いた時は、こんなにたくさんの人に読まれる記事になるとは思っていませんでしたが、おそらく私が想定した「初心者」の読者が多かったのでしょう。
このように「一番伝えたいこと」と「読者」を結ぶような配慮が、タイトルだけでなく、構成にも文章全体にもあると、伝わりやすくなります。
他にも私の記事でタイトルを少し工夫したものとして、以下のような記事もあります。
この記事では、私が読んだ本から着想を得て、「何にお金と時間を使ったによって、できることが変わる」という話を書きました。
私がこのタイトルで工夫したのは、主語を「私」ではなくて、「ぼくら」としたところです。
タイトルに「ぼくら」と入れてしまえば、そこには当然「読者」も含まれるわけですから、このタイトルを見て多くの人が「他人事」ではなく「自分事」として気になったのでしょう。
このタイトルに関しては、私も最初から、そういう狙いがあって、このようなタイトルにしました(「時間」と「お金」の話は、多くの人が興味を持ちそうな題材だと思ったので)。
ここまでの例では、「タイトル」を挙げましたが、「起」も同じことです。
「一番伝えたいこと」と「読者」を繋げるには、どうやって読者に興味を持ってもらうかが鍵になります。
自分がいくら「おもしろい」「興味深い」と思っても、他の人が「共感できない可能性が高い」という場合には、話のはじめ方を工夫する必要があるんですよね。
逆に、旬の話題など、「多くの人が興味を持つ」と想定される話題の場合は、単刀直入に本題に入った方が、伝わりやすくなります。
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