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自然写真家より・・「水辺の鳥を観察しよう!」のご紹介

この本を読むみなさんへ

#推薦図書
日本では約550種の野鳥が見られ、それぞれがさまざまなくらし方をしています。
もちろん、同じ時期に同じ場所で、すべての種類の鳥と出会えるわけではありません。野鳥は種類によって、くらす場所が、おおよそきまっています。
この本では、湖や池、沼、川、水田、海岸や干潟など、水辺で出会える鳥たちのくらしを見ながら、観察の方法を紹介していきます。
夏の間、静かだった湖や池、沼の水面は、田んぼの稲刈りがおわり、秋風がふきはじめるころから、じょじょににぎやかになってきます。見通しのよい水辺にくらす野鳥は、木の葉や草かげに、姿がかくされてしまいがちな、山や森、草原の鳥にくらべて観察が容易です。
とくにハクチョウやカモの仲間は、からだが大きく、動きがゆったりしているので、野鳥観察の初心者が、双眼鏡の使い方を練習するには、もってこいの相手です。
ハクチョウやカモの仲間は「水鳥」とよばれ、水辺にくらす野鳥の代表ともいえます。
いっぽう、水辺の野鳥の中にも警かい心が強く、危険を感じると、すぐに姿をかくしてしまう鳥がいます。また、川の上流まで行かなければ、なかなか出会えない鳥もいます。
みなさんがすんでいる地域の水辺では、どんな鳥がどんなくらしをしていることでしょうか。水辺の鳥の観察は、みなさんの身近で見られる水鳥の観察から、はじめることをおすすめします。
観察場所が近くにあると、1年を通して、その水辺に通うことができます。四季の変化によって、水辺で見られる鳥の変化を観察できます。そして、ひんぱんに通うことで、その水辺で見られる鳥たちの行動を、細かくつかむことができます。
水辺には、ぬかるみや、すべりやすい斜面があります。足もとに気をつけて観察してください。冬の水辺は冷え込みます。寒さ対策をしっかりして、でかけましょう。
野鳥観察の楽しみ方に、きまりはありません。お気に入りの鳥を見つけて、その鳥の生態をじっくり観察する楽しみ方もあれば、より多くの種類をさがしだす楽しみ方もあります。
どうしたら鳥たちに警かいされず、ありのままの姿を観察できるか、自分なりに、鳥に近づく方法をさぐりだすのも、野鳥観察ならではの楽しみです。
生まれてはじめて見る鳥たちとの出会いは、あなたにとっての大発見です。気持ちが高ぶって、その夜はねむれなくなるかもしれません。
さあ、野鳥観察のチャレンジ・・スタートです。 (飯村茂樹)

表紙
本文の見本

2017年8月初版・PHP研究所より出版されました(A4・63ページ)

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