![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/171468260/rectangle_large_type_2_82f80c8f473aef557a6a5e5c9ce446dd.jpeg?width=1200)
自然写真家より・・「野山の鳥を観察しよう!」のご紹介
この本を読むみなさんへ
#推薦図書
日本では約550種の野鳥が見られ、それぞれが、さまざまなくらし方をしています。
もちろん、同じ時期に同じ場所で、すべての種類の鳥と出会えるわけではありません。野鳥は種類によって、くらす場所が、おおよそきまっています。
この本では、山や森、草原やまちで出会う鳥たちのくらしを見ながら、観察の方法や、自然の見方を紹介していきます。
山や森では、目でさがすだけでなく、耳をアンテナにすると、鳥たちを見つける機会が多くなります。とくに森や林のまわりのやぶでくらす鳥たちは、枝や葉に姿がかくれてしまうので、鳴き声が姿をさがす手がかりになります。
ふだんは、外敵に見つかりにくい葉かげや岩かげを移動する鳥たちも、春の繁殖の季節は、少し高い枝先などの、めだつ場所でさえずります。
この時期が、声と姿を同時に観察できる絶好の機会です。その鳥の鳴く姿を何度か観察しているうちに、声を聞くだけで、その歌い主が、わかるようになります。
耳をすませば、落ち葉の上を鳥が歩く音や、木の実を食べる音も、聞こえてきます。姿が見えなくても、そんな気配をすばやく感じとれるようになれば、鳥を見つけられる可能性が高くなります。
ふだんから、まちでくらす鳥もいれば、冬になると山や森から、まちへ下りてくる鳥もいます。まちの街路樹や木が植えられた公園などに行けば、そんな鳥たちに出会うことができます。
まちで出会う鳥たちは、人の姿を見なれているので、山や森にくらす鳥たちよりも、人に対する警戒心がなく、より近くで観察できます。
動きが速く、からだの小さな鳥の観察には、双眼鏡を使いこなさなければなりません。まちの鳥たちの観察で、双眼鏡の使い方をしっかり訓練してから、山や森へとでかけるのもひとつの方法です。
まちにくらす鳥には、ツバメやスズメのように、民家のかべや、屋根を利用して子育てをする鳥がいるので、巣作りやえさやり、巣立ちなどをじっくり観察することができます。子育てのじゃまをしないよう、観察記録をつけることもおすすめです。
野鳥観察の楽しみ方に、きまりはありません。お気に入りの鳥を見つけて、その鳥の生態をじっくり観察する楽しみ方もあれば、より多くの種類をさがしだす楽しみ方もあります。
どうしたら鳥たちに警かいされず、ありのままの姿を観察できるか、自分なりに、鳥に近づく方法をさぐりだすのも、野鳥観察ならではの楽しみです。
生まれてはじめて見る鳥たちとの出会いは、あなたにとっての大発見です。気持ちが高ぶって、その夜はねむれなくなるかもしれません。
さあ、野鳥観察のチャレンジ・・スタートです。 (飯村茂樹)
![](https://assets.st-note.com/img/1737754713-RscKQqdnNm5LX03WigvroDzt.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1737754743-yQIUtdjeKCzuA6mTYEOqcWpw.jpg)