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Report.1:未利用魚の可能性〜株式会社ベンナーズをマッチング〜

皆さん、こんにちは!壱岐なみらい研究所事務局の中村です。
今回は、研究活動の中でも実践編、実際に地域や島外企業の皆さんとの活動をご紹介します。
未利用魚の活用を通した水産業の活性化に取り組む長尾さんと、島内外の企業や人を繋いで、やる気に投資するマッチングに取り組む村部さんと、活動してきました!

福岡で活躍するベンチャー、株式会社ベンナーズ

ベンナーズは、2018年に福岡市で創業された企業で、「日本の食と漁業を守る」をビジョン、「水産業界に関わる全ての人を豊かにする」というミッションを掲げ、水産業界を盛り上げるべく活動されています。

注目したのは、魚のサブスク「Fishlle!(フィシュル)」
国産天然魚・未利用魚のミールパックが、定額で毎月届くサービス!
僕も漁師の息子ではあるものの、なかなか魚を捌いてまで、食べない。(まぁ実家で捌いたものが届くのでwとはいえ、実家を離れると食べる頻度は減ってるなぁ。)
消費者側にあるそんなハードルをなくしてくれる、解凍してのせるだけ、焼くだけ、揚げるだけで魚料理が楽しめるなんて、素敵じゃないですか。

そして、市場では価格がつかない雑魚なんかも、じつは美味しい魚たくさんあって、ヒレに毒があって、加工の手間がかかったり、鮮度が落ちると、匂いがキツかったり、身入りが少なかったり、いろんな理由で価格がつかないけども、ちゃんと正しく処理すれば問題ない魚はたくさん。
そんな未利用魚も商品化されているところもすごいなぁってことで、ご一緒できることないか。連絡してみました!

個人的にも、水産業振興には、ブランド化や魚価を安定させるとか、担い手を増やすとか、設備への支援とか行政側からだとそういうアプローチが多いけれども、そもそも「魚を食べるという文化」を創る(盛り上げる)ことを時間をかけてでもやる方が、結果いいんじゃないかと感じていたところです。

WEBでお話ししたら、なんと壱岐視察に来ていただけることに!

ここは、FFGふくおかフィナンシャルグループの皆さんのネットワークもお借りして、井口(いのくち)代表をご紹介いただいて、さっそくWEB面談。
長尾さんの研究テーマの説明をしつつ、井口代表の想いや事業内容をお聞きしました。
そしたらなんと!エリア拡大の準備をしている真っ最中とのこと!できれば、壱岐の魚も取り扱いたいし、壱岐で連携できる加工場もあれば、壱岐で水揚げされた魚を、壱岐で加工して、フィシュルで売るという仕組みにできないかとの逆提案をいただき、壱岐に視察に来ていただくことになりました。

株式会社一支国屋を訪問

壱岐の中でも大きな加工施設を持ってある株式会社一支国屋を訪問しました。

実は、5月に郷ノ浦漁協の定置網にアイゴ(バリ)が1t入った際に、フィレ加工や商品化に向けてご協力いただいていました。

アイゴ(バリ)も、藻類を食べるので、水揚げ後すぐ内蔵を処理しないと独特の臭みが出て好まれませんし、ヒレに毒があるので、刺されるとめっちゃ腫れて痛いので、加工も嫌がられます。壱岐では雑魚扱いですが、地域によっては、鮮魚で売られていたり、干物にされていたり食べる文化はちゃんとある魚。
実際食べてみたら、おいしかったそうで、5月は産卵期なので、白子なんかもびっくりするぐらいおいしかったらしい。
給食センターにフィレを使えないかであるとか、使う場合のサイズ感、加工の手間も含めた価格帯など相談・検討をしているところです。

そしてなんと!?ベンナーズさんでは、アイゴは絶賛活用中のおサカナ!

アイゴだけでなく、今取り扱っている魚種や量、使ってないけど、どんな魚種が揚がるのか、在庫のストック可能量などなどいろんなお話をさせていただきました。

株式会社一支国屋加工場にて、工場長と

壱岐美食企画を訪問

郷ノ浦漁協隣接で水産加工と「かもめの朝ごはん」というバイキングレストランを運営されている壱岐美食企画を訪問

こちらも、アイゴの加工や商品化に向けて、ご相談させていただいていた経緯です。

代表の永村さんは、漁協の役員もされているので、時期的に大量に網に入ったりして困っている魚や、使えそうな魚がないかなども意見交換させていただきました!

壱岐美食企画「かもめの朝ごはん」にて、代表の永村さんと

郷ノ浦漁協の競り見学、定置網の船長さんと

早朝4時集合!徐々に魚が集まってきてました!

定置網の水揚げにも乗せてもらえたらと考えていましたが、この日はあいにくメンテナンス中で行けませんでした。が、4時に漁協に集合して、集まってくる魚たちを見ながら、定置網の状況などなど意見交換させていただいて、6時からの競りも、邪魔にならないように見学させていただきました!活気があって、テンション上がります。

加工に必要なアルコール凍結機などを探しに

帰りの船までの時間に、フィシュルのミールパックは、味付けまでしてパッキングするので、リキッド系の凍結機がいいとのこと。勝本漁協さんが加工場に持ってあったなということを思い出し、ご挨拶に伺いました。
(忙しいところ突撃してすいません汗)

他にもシャーベット氷を導入されている漁協さんとも連携できれば、島内で加工しない場合も、鮮度を保った状態で島外に原材料出荷も可能かもしれない。

そんな、いろんな可能性と、みんなで協力しあうと、新しい仕組みをつくっていけそうな。
漁業者から消費者まで関わるすべての人が「おいしい」好循環への一歩が見えてきました。

郷ノ浦漁協の競りは、島内の他地域からも集まるので、魚種が豊富

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