[2023.10.13]密室づくりが仕事のぼくは、くるりを聴いてボロフェスタの思い出に耽る
高速バスで栃木の佐野新都市へ向かう。
高速バスと言えばボロフェスタ。
1円でも安い深夜バスを見つけて、京都に行って、月光荘に泊まって、西部講堂までボロフェスタのボランティアに歩いて、または自転車で通った。この一文のすべての文字面から、あの頃の楽しさと懐かしさと、その裏にあった生活の苦しさが滲み出てきて、頭おかしくなりそう。
本当にお金が無くて、京都に2週間くらいいるのに食べるのはボロフェスタの賄いと、月光荘に戻った時に他の人が作ったもののあまりもらったりするだけで、ごくたまに贅沢で、京大の学食のルネで安いランチを食べた。
ボロの賄いの天かすの入った甘いおにぎりも、大根の入ったカレーも、月光荘の鍋の残りも全部、信じられないくらい美味しかった。
京都での主な出費は東山湯か船岡温泉のお風呂代だけで済んだ。信じられないくらい楽しかった。信じられないくらい楽しかったものだから、お客さんとして行っても毎回不完全燃焼を感じてしまうのも事実だ。そのくらい「西部講堂のボロフェスタ」は自分にとって大切なものだ。
高速バスでボロフェスタと言えばくるりのグッドモーニング。
京都への行き帰り、バスが出発する時に必ず聴いていた。新宿を出る時は、早くボロフェスタに着かないかな、京都から帰る時は、早くみやこ音楽祭でまた来たいな、と言う気持ちで。
当時何で聴いてたんだろう。流石にもうiPodだったのかな。まだMDかな。iPodな気がするな。iPodを手にした時の、何だこの便利な文明の利器は!世界を手にしたも同然だ!という無敵感、すごかったな。
仕事で栃木県佐野市に向かうために、ものすごく久しぶりに高速バス乗って、とてつもなくテンションが上がり、当時にならい、くるりを聴きながら佐野へ向かった。東京駅のパン屋で買った、コーングリッツのパンがめちゃくちゃ美味い。コーングリッツ、好物かも。と、新たな自分の一面に気づく。
電車と違って、高速に乗るまでは街中を通るから、東京駅周辺の朝の人々の慌ただしさや行き交う車が車窓を流れていく。
今はもっぱら新幹線か飛行機ばっかりになってしまってたけど、出張の時も、夜に高速バスで移動するのもいいかもしれないなと思った。深夜の高速バスに乗り込む時にしか味わえない高揚感がある。
初めて降り立った栃木県佐野市は、さのまるという頭からラーメンをかぶって、何か茶色い湿ってそうな棒状の食品を持っている、犬?で溢れかえっていた。
ならばその佐野ラーメンをと昼食に選び、このしっかりコシのあるちぢれ麺が美味いね、なんて思いながら会計している時に、店名の横に「山形ラーメン」と書いてあるのに気づく。北関東ですらなかった。人間の思い込みって怖い。
帰りはまたくるりを聴きながら新宿へ。
バスタを使うのは絶対に初めてじゃないはずなんだけど、前にどこに行ったのかをまったく思い出せない。でもバスタから乗ってバスタに戻って来たことだけは覚えている。
深夜、家に到着。またくるりの新譜「感覚は道標」を聴きながら犬の散歩をしている時、「くるりのえいが」今日からでは?と思い出し、深夜2時過ぎから観始める。何度も寝落ちする。
拾得でのライブと、くるりの曲に乗せた車窓の景色が最高だったが、「何かを作ること」のドキュメンタリーにあまり興味がないんだなということを実感。新たな自分の一面に気づく。
と、ともに、やっぱりくるり、ものすごく好きだ。という、自分にとって当たり前の一面も再認識する。
フェスなども含め、くるりのライブを観たのは33回以上。33回までは数えて記録してたんだが、ここ数年数えなくなってしまった。けれど40回は超えているし、今年も朝霧と12月の単独ライブで+2になる。
10日に観た中村一義とくるりは、小学校2年生から毎週つけている自分のための音楽ヒットチャートでも長年新譜を出すたびに邦楽年間1位に曲を送り込むアーティストであった。
と言うわけで、今サブスクで聴ける曲を全て聴き直して、
「2023年、今の気分のマイベストくるりランキング」をつけてみた。
1.街
2.ロックンロール
3.WORLD’S END SUPERNOVA
4.ブレーメン
5.飴色の部屋
6.ワンダーフォーゲル
7.真夏の雨
8.How to Go
9.Morning Paper
10.ハローグッバイ
11.ジュビリー
12.チアノーゼ
13.グッドモーニング
14.Superstar
15.青い空
16.ばらの花
17.奇跡
18.マーチ
19.ハイウェイ
20.Race
この辺までは殿堂入りという感じで、時期や感情によってどれも1位になり得るのだが、街が1位というのはきっと初めての感情。青すぎる空を飛び交うミサイルがここからは見えない。この街は僕のもの。は、あまりにも今の気分すぎる。全体的に雨がよく降っている。くるりの雨の曲が好きなのかもしれない。
あと、くるりの曲は「君」が非常になまめかしく歌われることが多くて実はそれは結構苦手なんだけど、「飴色の部屋」の歌詞はずっと好き。
改めて全曲聴いて、「ワルツを踊れ」が一番好きなアルバムだと思ってたけど、圧倒的に「アンテナ」と「図鑑」が好きだということに気づけた。
21.アナーキー・イン・ザ・ムジーク
22.BIRTHDAY
23.Remember Me
24.California Coconuts
25.窓
26.Soma
27.サンデーモーニング
28.屏風浦
29.琥珀色の街、上海蟹の朝
30.虹
31.東京
32.尼崎の魚
33.春風
34.かごの中のジョニー
35.ハイリゲンシュタッド
36.リバー
37.帰り道
38.BABY I LOVE YOU
39.LV30
40.ピアノガール
41.赤い電車
42.MIND THE GAP
43.さよならストレンジャー
44.すけべな女の子
45.(It’s Only)R’nR Workshop
46.everybody feels the same
47.There is(always light)
48.white out(heavy metal)
49.日本海
50.Giant Fish
51.2034
52.心の中の悪魔
53.o.A.o
54.潮風のアリア
55.Chilli Pepper Japones
56.コトコトことでん
57.ミリオン・バブルズ・イン・マイ・マインド
58.ロックンロールハネムーン
59.愉快なピーナッツ
60.トランスファー
この辺までがライブでイントロ始まった瞬間に、うほ、っと飛び上がってしまうくらい好きな曲。「さよならストレンジャー」あんまり好きじゃないんだな。ということも再認識。確かに当時もハイスタ、ミッシェル、eastern youth、ハスキン、BACK DROP BOMBあたりがライブあったら絶対行きたい!というラインナップで、音源としては中村一義が最上でSUPERCAR、Pre-School、WINO、七尾旅人が好きで、UAとかCHARAとかも好きで、その次、くらいの存在だった。「図鑑」で一気にあらゆるアーティストを抜き去って大好きになったんだったな。というのを思い出した。
61.言葉はさんかく 心は四角
62.雨上がり
63.八月は僕の名前
64.人間通
65.浜辺にて
66.太陽のブルース
67.C’mon C’mon
68.ガロン
69.TEAM ROCK
70.オールドタイマー
71.ハヴェルカ
72.doraneco
73.迷路ゲーム
74.坂道
75.ミレニアム
76.世界はこのまま変わらない
77.愛なき世界
78.つらいことばかり
79.I Love You
80,Brose & Butter
81.Liberty & Gravity
82.ホームラン
83.リボルバー
84.Tokyo OP
85.ARMY
86.LV69
87.真夏日
88.忘れないように
89.LV45
90,魔法のじゅうたん
91.In Your Life
92.さよならリグレット
93.pray
94.Bus to Finsbury
95.朝顔
96.loveless
97.BACON AND EGG
98.happy turn
99.愛の太陽
100.怒りのぶるうす
アルバム単位で言うと「THE PIER」が9曲入って一番多い。超意外。
「図鑑」と「TEAM ROCK」が8曲。「感覚は道標」と「NIKKI」も7曲も入って「アンテナ」「ワルツを踊れ」より多い。信じられない。
「アンテナ」は5曲だけど、入った曲が全部上位。「ワルツを踊れ」は6曲だった。あとはカップリングが14曲でびっくり。
「図鑑」から「ワルツを踊れ」までが絶頂に好きな時期(つまりアルバムが10万枚以上売れてた頃だから、やはりとてもミーハーで軽薄なファンだなあと言うことも再認識)で、「songline」から「天才の愛」までがあまり聴いてない時期で、「感覚の道標」が早くも結構好きになってきている。と言うことに気づけた。
音楽を、コードとかリズムとかの知識で理解できないので、なかなかライブで聴かないと好きになれない場合が多いのだけど、音源だけですでに好きになって来ているとなると、12月のライブが本当に楽しみだ。
ものすごく時間使ったけど、とても有意義な時間だった。
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