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月経カップとイタリアのビデが!最強
近年、調べたい時に、YouTubeで検索することが増えたのは、時代の流れだろう。知りたいことを、声で聞く方が、すぐ答えに辿り着ける。
「月経カップ」というキーワードを入れた時に、一番に見たいと思ったのが、『シェリーのお風呂場』だ。やはり、多方面から学んだ知識、万人を傷つけないように伝える配慮、説得力ある話術など、シェリーは素晴らしいプレゼンテーター。これを見て、使ってみたい!と心動かされた。
購入への躊躇
がしかし、行動するまでに一年かかった。その理由は、タンポンでも不快感があるのに、カップってどうなの?溜まった血液を見るのはちょっと…。買いに行く時間はあるけど、優先順位が低い、周りで使っている人がいないなどのことで、シェリーのアドバイスから約一年、まだ行動できていない。
ここで、イタリアの生理用品にまつわるニュースを紹介。
イタリアの税金は、商品や物によって変わり、22%、10%、5%となっている。生理用品にかかる税率はというと、これまで22%と高かった。他の欧州と比べても高い水準で、2016年から女性たちは抗議してきたが、なかなか受け入れてもらえなかった。しかし昨年、ドラギ首相になり10%を実現した。本当の目的は4%だから前進したと言える。荒がく一方で、イギリスは、税の対象外となった。イタリアがここまで行くのには、あと何年かかるだろうか。
と思ったら、先日こんなニュースがあった。
「ローマのあるラツィオ州では、4%に」と報じていた。だが、少し違って、購入はこれまで通りだが、レシートがあれば払い戻しになるというもの。対象は、年間 日本円で約270万円以下の収入者に対し、約560円のキャッシュバックとなる。本当に僅かな一歩だが、未来への大きな一歩と言えよう。この額に、どのくらいの女性が行動するのだろうか。アプリを使って簡単な作業にしているようだが、一人一人の負担は、額以上かもしれない。
いずれにせよ、毎月約300円のナプキンを買っては捨ててを繰り返していた。大量の日は使った感があるが、少量の日は、もったいなく感じてしまう。助けられていることには間違いなのだが。なんて身勝手なんだ。
それが昨日、買いに行こう!と思い立った。始まりかけていた生理を、今回から快適にするぞ!と、こう気持ちを変えた大きな理由がある。それが、
1ヶ月が経った今も続いている、ロシア軍のウクライナ侵攻だ。この影響で、ガソリンの高騰や商品の品薄、値上げなどが行われている。支援物資に、生理用品を集めている人たちもいて、今後、さらに景気が悪化することを考えると、特に困るのは「生理用品」ではないかと不安が押し寄せてきた。おそらく、政府はここに影響は出ないように、策を講じるだろうけど。
そんなこともあり、仕方なく買うより、今自分の意志で決めるべきだ!と思い、薬剤師の友だちがいる薬局へ。彼女は、利用経験あるようだが合わなかったと。「便利だと思うけどね。」くらいな感想。そして、一つ購入した。
価格は、割り引いてくれて約3000円だった。
それがこれだ。
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パッケージデザインが柔らかい印象でいい。
イギリス製品で、2003年からイタリアで最初に販売された月経カップだとか。説明は分かりやすくイタリア語で書かれていて、安心して使うことができる。
いざ、実践!
まず、煮沸消毒。この間に説明書をじっくり読む。YouTubeで専用の動画を見ると、日本語字幕までついているからありがたい。さらには、他のイタリア人YouTuberの投稿で確認し、試すことに。
この時、イタリアで良かったと思ったことがある。
それが、
ビデの存在
イタリアには、トイレ便座の隣に、蛇口のついた便座がある。そこで、用を足した後、直接局部を洗うというもの。かつて、ビデに関する記事を書いたので、ぜひ見ていただきたい。
月経カップの挿入は、このビデの上で行った。
手が汚れてもすぐ洗えるので便利。
月経カップを折り、挿入しようとするが、これでいいのか、入ったのか?どこまで入るのか?と恐る恐る入れた。・・・けど、違和感がある。ちゃんと入っていないな?と思い、取り出したいが、引っ張ると変な感覚なのでちょっとオエッという気持ちになる。ムフッと力を入れると勝手に出てきた!やっぱりちゃんと入っていなかった。
この時点で5分は経過しているだろう。結構苦痛…
再び挑戦。意を決して、次はカップの折り方を変え、先を尖らせるようにすると、入る感覚、中でポッと開く動きを確認することができた。きちんとハマった時は、違和感がないことにも気づいた。いいじゃん!
次にやってきたのが、カップの下についている棒の部分。これが長い。ちょっと出ている。シェリー曰く、この部分は中に入っているべきと。説明書には、いいところでカットしてとのこと。私には長すぎる。それとも、もっと奥へ入れるべきなのか。でもこれ以上は嫌だ。と自問自答しながら、心地居場所を見つける。やっぱり長い、切ろう。とまた取り出す作業。しかめっ面になりながら、指をグッと入れ、潰したまま引き抜くとまたオエッ。不快なゾーンを抜けて、取れた時には安堵した。
また、この時点で5分はビデに座っている。
ハサミでカットし、中間ぐらいの長さに。
もう、挿れるのはお手の物。楽々できる。ハマった!違和感なし。
よし、しばらく家でこのまま過ごし、大丈夫なら仕事へ行ってみよう。
アソコに存在は感じるも、不快ではなかった。
途中、試しに小をするも、出てくることはなかった。用を足した後でも、イタリアのビデは、局部を洗い流すことができるので清潔。
つけたまま出勤!
4時間着けて慣れたところで、このまま仕事へ行くことに。
自転車で出かける時に、アレ?痛いかも。あっ、自転車を立ったままで漕ぎたいと思うほど、痛みがある。ちゃんと入ってない?膣が乾燥してきた?今すぐトイレに行きたい!と、職場に着くや否や駆け込んだ。
確認してみると、きちんと入っていたが、棒がまだ長すぎたようで皮膚を刺激していた。カットすることはできないので、仕事中、お尻を動かしたり、しゃがんだりして位置を整えて過ごした。
夜に帰って確認すると、漏れていなかったから、きちんと仕事をしてくれたようだ。そして、オエッとなりながら、取り出し、棒の部分を短くカット。本格的に生理が始まったので、再び挿入し、今度は痛みなく落ち着いた。
それから、お風呂も生理じゃない日のように楽にすることができた。また、夜寝る時も、漏れないように、横向きになるように意識しなくていい。漏れる心配もないから、シーツの色を気にしなくてもいい。なんて楽なんだ。
朝、ベッドは汚れていなかった。下着への漏れももちろんない!完璧!
このカップは、8時間毎に流してと書いてある。洗わずに挿れることができるが、ビデだから私はあらう。これまで何度も出し挿れしたので、もう、オエッとならなくなった。
ビデに感謝
こうも快適でいられるのは、イタリア式ビデの存在が欠かせない。
そもそも、ビデは、跨ってお尻を前に出す姿勢になるから、洗いやすくなっている。そこに月経カップの作業が加わるから、取り出しやすいったらもう!ビデなしでは生活できない。夫が実家のトイレにつけてと言っていた理由がよく分かる。
あと、イタリアでは一般的な、デリケートゾーンを洗う専用のソープも欠かせない。日本に帰国するときは必ず持って帰るほど、これがないとスッキリしない。デリケートゾーンは洗わないと方が無難と思っているかもしれないが、用を足した後の不快感はこれで解消される。もちろん日本で使うのはお風呂場で。使っている成分は肌に刺激を与えないように計算尽くされているから不安がない。最初は少量から始めるのがいいだろう。勝負の時もこれでいい香りをつけられるから一石二鳥。
日本でもイタリア産のソープが買えるようだ。ちゃんと「INTIMO」という、デリケート専用ソープの名称が書かれている。優しいデザインはイタリアらしい。
一度使っただけだが、月経カップにより、漏れを気にせずに過ごせるのなら、白いパンツも、明るい色のスカートも気にせず着れる。海にも行ければ、温泉に入ることもできる。これはいい!タンポンにはない安心感がある。
これから私は、外出先での作業に備えて、家で練習する必要がある。カップの説明書には、慣れるまでに3周分の生理を経験してと書いてある。まだ一日で、始まったばかりの体験談を綴った。また3ヶ月後に、後記を書こう。