#47「お金持ちになる方法!」
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「天国の記憶を思い出せば、人生に奇跡が起きる!」は、
シリーズものです。初めての方は、
「#1人生に奇跡を起こす方法!」からご覧ください。
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部屋の中に上がらせてもらい、
ソファに座らせてもらう。
ちょっと戸惑っていると、
ここは、私のオフィスなんだけどね、
「君の雇い主は、もうすぐ来るから待ってなさい。」
と言いながら、ルームサービスに電話をする。
珈琲を頼んでいるみたいだ。
どうやらこの人は、雇い主の人では
ないらしい。
でも、こんなレジデンスを
オフィスにする初老の男性。
「一体何者なの?」
と、思っていると、その初老の男性が
窓の方に僕を呼んで話を始めた。
そこからは、東京の景色が良く見える。
初老の男は、窓の外を指差ながら、
「あそこにビルが見えるだろ?」
「はい。」
「あれね、私のなんだ。」
「えっ!?」
「あのビル1本が私の所有物。
それとね、あれとあれも私のビル。」
「このレジデンスが気に入っている理由は、
窓から僕のビルが見えるからなんだ。」
もはや、理解できない世界。
いや、意味は分かるのだけど、
スケールが違い過ぎる。
その初老の男性は続けた。
「君は、彼のところで働くのかい?」
「いえ、まだ決まっていないです。」
「私みたいになりたいと思うかい?」
「はい、今はイメージが付きませんが
憧れます!」
と、少し興奮気味に話した。
そしたら、彼が
「では、私みたいになる方法を
教えてあげよう。」
と言ってくれた。
どんな話をされるのかと、
期待を膨らませて聞いていると、
「人の3倍働きなさい。」
「人の3倍働いて、人の3倍気使って。
人の3倍、人が喜ぶことをしなさい。」
「まずは、これを自分がこれ以上出来ないと
いうくらいまでやってごらん。」
最初のうちはね、芽は出ないよ。
だからツライことも多い。
けどね、やり続けてごらん。
「絶対に誰かがその仕事ぶりを見ているからね。」
その誰かが、さらに上のステージに引き上げてくれる。
その繰り返しさ。
と教えてくれた。
初老の男は楽しそうに笑いながら、
「意外と普通のことを言うだろう?」
実はね、お金持ちになる方法ってのは、
簡単なんだ。
この普通のことを、どれだけ続けられるか、
それだけなんだよね。
「さて、さっき連絡があって、
彼は今日来れなくなったらしい。
またいつかどこかで会おう。」
そう言われて、僕は
リッツカールトンを後にした。
つづく