見出し画像

子ども・子育て支援金制度はこうして始まった。#31 内訳をどこまで示すかにつきましては事業主の判断に委ねられている

(子ども・子育て支援金制度創設に係る国会審議の論点を整理しています。)

 支援金は、医療保険料とは「全く別のもの」と政府は説明する。
 それでは、給与明細への記載はどうなるのか。
 医療保険料とは「全く別のもの」である支援金の金額は、医療保険料の金額とは区分して記載されるのだろうか。


日付:2024年5月23日
会議名:参議院 内閣委員会
発言者:立憲民主党 杉尾秀哉
内閣府特命担当大臣 加藤鮎子

杉尾 昨日の予算委員会、子育て支援金を健康保険料に併せて徴収する際、給与明細に支援金の額を明記するかどうか、こういう質問が出ました。総理はこれから検討するという答弁でしたが、それでいいんですか。
加藤 お答え申し上げます。
 危機的な状況にある少子化の中、子ども・子育て世帯を支援するために世代を超えて支援金を拠出いただくということについて、被保険者の皆様に知っていただき、また御理解をいただくことは大変重要だと考えてございます。
 税、定額減税については所管外となりますが、社会保険料につきましては、給与から控除した場合は控除額が被保険者に通知されることになっておりまして、給与明細においてその内訳をどこまで示すかにつきましては事業主の判断に委ねられていると承知をしてございます。こうした観点から、給与明細等において支援金額を表示する取組、これが広がっていくことは意義深いと考えております。
 義務付けにつきましては、今後、令和八年四月の支援金制度の導入に向けて、支援金制度の理解促進に必要な取組を進めるとともに、更に何ができるか、関係者の御意見も伺いながら考えているところでございます。
杉尾 長いですよ、大臣。それでいいかどうか聞いているんだから。違うんでしょう。これから検討するんじゃなくて、明記するように取組進めるといってもう既に本会議で答弁しているんだから、昨日の総理大臣の答弁はこれ間違っているんですよ。これから検討するんじゃなくて、明記することが原則なんですよ。そういうことを昨日の予算委員会でもはぐらかしている、これはおかしい。ただ、これは総理の答弁なので、これ以上大臣には聞きません。


参考資料等

2024年5月22日 参議院 予算委員会

発言者:立憲民主党 辻元清美
内閣総理大臣 岸田文雄

辻元 これ、子育て支援金はあなたは幾らプラスされますよというのが書かれると、きちんと、そういう理解でいいですか。
岸田 税につきましては、控除される額等については明らかにいたします。そして、御指摘の支援金については、これ医療保険と位置付けられています。取扱いが異なると考えています。
辻元 それ、おかしくないですか。医療保険に溶け込ませるんですか。別に徴取するとおっしゃっているわけだから、医療保険料にあなたの支援金はこれだけ子育てのためにプラスしますよと、これきちんと明記するという理解でよろしいですね。
岸田 これ、制度として支援金の導入までにそうした詳細については確定することになっていると承知をしております。
辻元 あのね、減税は書いてアピールするわけですから、これ医療保険も幾ら自分が子育て支援金に上乗せされているのか、ここでちゃんと明記すると宣言してくださいよ。するべきですよ、公平公正に。
岸田 その法律上、明記する、義務的に明記する事項と定められているものではありませんが、いずれにせよ、これ、制度導入までに詳細について確定するという扱いになっていると承知をしております。

いいなと思ったら応援しよう!

井川夕慈
いつもありがとうございます。賜りましたサポートは、活動継続のために大切に使わせていただきます。