閲覧注意※テレビADの仕事の実態~ブラック労働編~【きつい、眠れない、メンヘラ化】
※この記事は2017/12/30に執筆した、前ブログ記事からの引用です。
捉え方によっては、エグい内容が書いてありますが、本人はわりと楽しみながら書いております。
みなさまごきげんイカが?イカ子です。
私は、新卒でテレビ制作の世界に飛び込み、バラエティー番組のアシスタントディレクターとして4ヶ月だけ働いていました。
私が入ったのは、特に「キツイ」と噂の某局のバラエティ班でした。
そこで体験したブラックエピソードをイラスト付きでご紹介していきます。
今から書くことは全て2016年当時私が体験した、実話です。
もう一度言います。全て実話です。
近づいてはいけないトイレがある
先輩から「あそこのトイレは近づかない方がいい…」と言われていたトイレがありました。
そのトイレ、私が入る2年前ほど前に新入社員が自殺をしたというトイレだったのです。
同じフロアだったので、そのトイレの前はよく通りましたが、気味はすごく悪かったです。
近づくなって言われてたぐらいだから、恐らく霊的な何かが居たのでしょうか。
女性はセクハラに耐える、男性は暴力に耐える
女性に暴力はさすがにありませんでしたが、会議はもちろん普段の会話から下ネタにまみれているので、ある程度の耐性がなければ続けられない世界です。
時には「それって完全にセクハラじゃね?」と思うようなことも言われます。
あとお触りもあります。サッと手をのけますが。
セクハラをさらりと流すスルースキルは、現場のおかげでかなり身につきました。どこにも役に立ったことはありませんが。
男性の場合は暴力という「かわいがり」が普通にありました。
先輩ADが後輩ADに対して殴っている現場に遭遇してしまったことがあります。
一徹はあるある、二徹はまぁ普通、三徹でバカになる。
テレビの世界では徹夜、会社で寝るなどは当たり前ですが、一度、徹夜4日目(つまり三徹)が収録大本番にぶつかってしまったことがありました。
レッドブル→デカビタ→リボビタンD→モンスター
と連続で栄養ドリンクを摂り続けてもまったく効かず、眠さで気絶寸前になりました。
そして、三徹もすると頭が全く回りません。
台本を番号順に並べるという単純作業さえできなくて何度も間違えては、上司にブチ切れられました。
収録は様々なテレビスターが揃うので、テンションが上がるものですが
ADの本音としては「芸能人とか、正直見飽きた。それより寝かせてくれ。」という気持ちでした。
1ヶ月でめちゃ痩せる。
忙しさでなにも食べれない日もありました。
当然水も飲めません。
ある時、限界が来て上司の目を盗んで水を飲もうとし、見つかって喧嘩になったことも。(大昔の鬼畜野球部かよ)
ADを始めてから体重は47kgから40kgと1ヶ月で7キロ近くやせ、胃が食べ物を受け付けない拒食状態に陥りました。
(痩せていたピークの時に測れなかったから、もっと減ってたかも)
食べる量を少しずつ増やして、今は戻しましたがこの時期は骨と皮状態でした。
仕事を断るという選択肢はない。「やれ」
私は立場的に一番下だったので、分身しても足りないぐらいの仕事に毎日追われていました。
私が居た現場では「断る」ことはご法度で、「どうにかしてでも全部やりきれ!!」という根性論がまかり通ってました。
一度、本当に忙しすぎて断ってみました。すると…
「お前に「断る」と言う選択肢はない。
とりあえず「はい」と言って、やれ。
もう一度言う、や れ」
とフロア全体に響き渡るような声で、怒鳴られました。
身体は一つですから、全ての仕事を物理的にできないこともあります。
そうすると、また私が怒られるだけですので、この考え方は本当にどうにかならないかな…と強く思っていました。非効率すぎる。
大人になって夜泣きをする
基本、休みは週1回。日曜日にもらえていました。
しかし、休みの日でも即連絡を返さないと、上司に詰められます。
電話もたくさんかかってくるので、家や外出先で対応しなければならず、実質休みではありません。
24時間ずっと気を張った状態が続き、精神的に追い込まれ、当時住んでいた下北沢のワンルームで夜通し泣いていました(大人になって夜泣きをするとは)
電話が鳴りすぎて、何もないときでも幻聴が聞こえてくる
他番組との調整役もやっていたので、多いときでは1日100本以上の電話のやりとりをしていました。
そのため、電話の着信音が耳に残り、何も鳴ってないときでも着信音の幻聴が聞こえてくるようになりました。
今でも、街で同じ着信音を聞くと、ビクッとしてしまうぐらいトラウマになっています。
いつになったら、このトラウマは消えるのだろうか。
【末期】階段から飛び降りたらどれだけ楽なのか・・・とか考えちゃう
ADを辞める寸前は
「階段から飛び降りたほうが、楽なんじゃないか」と思うようになりました。
さすがにやばいと思い、心療内科に駆け込みました。(某ゆ○メンタルクリニックです)
お医者様が言うに、テレビ制作者で心療内科に来る方、めちゃくちゃ多いみたいです。
ご紹介したエピソードはあくまで「私がいた現場」の極端な例です。
現場によって差がありますので、これがテレビ業界の全てとは思わないでください。
テレビ制作はキツイですが、自分が関わったものが全国に流れるという「夢」がつまっていて他の職業にはないやりがいを感じられます。
だが、その夢をエサにテレビ制作のスタッフが「大量消費」されているのも事実。
「代わりならいくらでもいる」という考えがこの業界の根底にはまだあるのですから。
この記事の読者に、テレビ業界を目指している方がいるのなら
まず「AD残酷物語-テレビ業界で見た悪夢-」を読むことをオススメします。
今回私が紹介したエピソードより、さらにエグいテレビ業界の実態が描かれています。
ちなみに、私が働いていたのは電通の自殺の事件が大きく取り上げられる前のことです。
まだ業界で働いている同期に聞くと、電通事件を受けてテレビ業界でも「働き方改革」が取り入れられているようです。
バラエティ番組勤務でも、一般的なOLと同じような勤務時間で働いている子もいます。
その一方で、家に帰れない生活が続いている子もまだ中にはいます。
この辺は会社や現場によるとしか言いようがないですね。
今回はキツイ、ツラい部分だけをご紹介しましたが、この仕事をしてよかったと思うことも、たくさんありました。
そちらは次回の記事で、ご紹介します。
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