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Vol161 「スポットワーク」で移住!「タイミー」と自治体の連携

「移住者増えたら報酬払います」と言うコピーに興味を抱いた人もいたのではないでしょうか。そこで、最近話題の「スポットワーク」について書いてみました。

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2500組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ タイミー(Timee)とは


株式会社タイミーは、東京都港区に本社を置く日本の企業です。スキマバイトサービスの「タイミー(Timee)」を運営します。
タイミー(Timee)は、企業と求職者の「働きたい時間」と「働いて欲しい時間」をマッチングするスキマバイト募集サービスです。
求人媒体や派遣事業者ではなく、企業と求職者のマッチングの場を提供するプラットフォームになります。

2⃣ タイミーと地方自治体との連携


コロナ禍以降、全国の人手不足は増加傾向にあり、深刻な社会問題となっています。
帝国データバンクが2024年10月4日に発表した内容によると、従業員の退職や採用難、人件費高騰などを原因とする「人手不足倒産」の件数は、2024年度上半期(4〜9月)で163件に達し、前年度比2.1倍に増加したとしています。
そこで、事業者側は必要な時に人材が確保でき、働き手は空き時間にすぐに働けるという両者のニーズがマッチした「スポットワーク」が注目されています。

一方、地方自治体では人材不足や高齢化による産業の担い手不足を解消することが急務となっています。
事業者の倒産が町の疲弊に直結するため、自治体としても人材確保に取り組む必要がでてきています。
そのなかで、「スポットワーク」により市町外から人材の誘致を図ることを目的とし、タイミーと連携協定を締結する自治体が増えてきています。

ちなみに、地方自治体との事業連携は、下呂市(2023年3月)、ニセコ町・倶知安町(2023年10月)、小樽市(2024年3月)、仙台市・仙台観光国際協会(2024年5月)、日光市(2024年5月)、糸島市(2024年6月)、十勝 清水町(2024年6月)などがあります。

3⃣ タイミーによる新しい「スポットワーク」の形


山形県の小さな町「西川町」の「移住者増えたら報酬払います。」という、衝撃のコピーが話題となりました。


タイミーが参画した新しい投資の形は、タイミーとファンドが人口約4600人の山形県西川町と組んで移住者を増やすものです。そしてタイミーなど民間企業はそれに成功すると、西川町から報酬が貰えるスキームとなっています。

ちなみに、ここで述べているスキームはSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)と呼ばれ、「自治体共創ファンド」を設立して運営されます。

SIBとは、民間企業が行政機関と成果指標を予め設定した上で契約を交わした民間団体が実施するサービスの成果に対して、行政が設定した指標に応じた支払いをする事業スキームのことになります。

今回、西川町とのスキームは次の3ステップになります。

(1)政策提言プラットフォームを運営するPoliPoliが設立した「自治体共創ファンド」が、AI与信モデルの法人クレジットカードで知られる金融スタートアップ・UPSIDERから資金を調達。
(2)タイミーはその資金を「自治体共創ファンド」から預かり、西川町での滞在型アルバイト希望者を募集。
(3)滞在して働いた人が移住をしてくれたら、西川町は民間企業に報酬を支払う。逆に、成果が出せなければ、民間企業はお金を貰えないということになります。

4⃣ スポットワークの将来性


今回の、タイミーと西川町のスキームは、全ての地方自治体に適応できるとは限りません。
本来、「人口約4600人の西川町に人を呼び込むのはなかなか厳しい」と言う見方がありました。
しかし、西川町は、2年前から地方の人手不足を「お手伝い目的の旅」で解消する人材マッチングサイト「おてつたび」と組み、延べ170人を受け入れ、うち10人もの人が移住したという実績が上がっていました。

現時点では、「スポットワーク」から移住に結び付く割合はそれほど高くありません。
しかし、「スポットワーク」の認知が高まることで、複業に興味を持つ若い世代からの支持も受けやすくなるかもしれません。
後は、受け入れる自治体側や事業者側の努力で、移住者の割合を高めることが出来るのではないでしょうか。

5⃣ TOPの画像


最後に私のおススメの移住地をご紹介します。
移住地選びの参考にしてくださいね。


長野県宮田村
 
2024年度「住みたい田舎ベストランキング」(宝島社)の村部門において、子育て世代全国第1位に輝きました。
宮田村は「子育て支援日本一」を10年以上前から掲げており、その成果が現れているのではないでしょうか。
例えば、宮田村では全国でも珍しい0歳児からの未満児専用保育園があります。地元の農作物を使った給食は、保育園では無償、小中学校では給食費補助があります。医療費は18歳まで無料、高校生への通学定期代補助など、妊娠から大学まで手厚いサポートが特徴です。
東京から車で約3時間。長野県の中では降雪の少ない宮田村。南アルプスの囲まれた美しい自然の中で、子育てが出来ればうれしいですよね。
 

最後まで読んでいただき有難うございました。
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移住プランナー| 田舎暮らし|プロ|
移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。