Vol124 知らなかった!「空き家バンクの盲点⑫」掲載されている空き家件数が少ないのは何故?
近年、全国の多くの自治体が「空き家バンク」に取り組んでいます。
しかし、全国の自治体の空き家バンクに登録されている物件数はマチマチです。実際に登録されている物件がすべてなのでしょうか?
こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ 「空き家バンク」の盲点をお伝えする理由
2017年「空き家相談士」の資格を取得。
(一社)リアンをの創立に参加し、空き家の有効活用に取り組みました。
そして「空き家と移住希望者のマッチング事業」をスタートし、自治体が運営する「空き家バンク」を活用し、これまでに300件近くのマッチングに成功をしました。
しかし、自治体の運営する「空き家バンク」では、トラブルにつながった事例も多くあります。
そこで、私のこれまでの経験から、「空き家バンク」の活用時の盲点として、注意していただきたいポイントをお伝えしていきます。
これまでに、聞いたこともない、目から鱗のような事案もあるかもしれません。
2⃣ 自治体が「空き家バンク」に取り組む理由
国土交通省のアンケート(令和元年)によると、約7割の全国 1,261 の自治体で空き家バンクが設置されています。
空き家は本来、個人の財産のため、自治体がその取引に関与するものではありません。
しかし、空き家が周辺環境に対して悪影響を及ぼすことから、自治体が関与をせざるを得なくなりました。
空き家バンクの仕組みは、自治体が空き家等の情報を自治体内のHPに掲載し、情報を発信するものです。
ただし、自治体は不動産取引で利益を出すわけにはいかないため、あくまで自治体がサポートできるのは、所有者と利用希望者をマッチングするまでです。
3⃣ 「空き家バンク」の情報が少ないのは何故
主な原因は、次の2つです。
① 自治体からのアプローチ不足。
概ね、自治体が悪いのではなく、アプローチ方法が限られている点があります。
とくに、地方における空き家の所有者は、相続により所有しているケースが多いことにあります。
そのため、町外の在住者も多く、連絡が取りにくいことが挙げられます。
この場合、年に1回、固定資産税の通知に空き家バンクの案内ちらしを同封することが主な周知の手段となっています。
② 所有者の危機意識不足
田舎の実家が空き家になった場合、放置しがちになっています。
遠方で簡単に足を運べないなどが理由です。
また、「両親の大切な家を売却しづらい」という思いもあります。
都会と比較し、田舎は固定資産税も安いことから、放置していても気にならない点もあります。
4⃣ 空き家バンク以外に空き家はあるのか
一般に、人口3万人の町ならば、2000件以上の空き家があることになります。
しかし、空き家バンクの掲載件数が100件を超える自治体はほとんどありません。
よって、ほとんどの自治体では、空き家バンクに掲載されていない空き家を多数抱えていることになります。
埋もれている空き家を、移住希望者自身が掘り出すのは容易でありません。
移住を希望する町に足を運び、町を散策しながら空き家を探し回ったとしても、あまり利口なやり方でありません。
なぜならば、良い空き家を見つけたとしても、所有者と連絡がつかないことの方が多いからです。
そこで一つの提案としては、気に入った町があるのならば、まずは賃貸住宅に居住しては如何でしょうか。
そして、その町に住みながら、ゆっくりと空き家を探してみる。
その町の人と触れ合うことで、たくさんの空き家情報を手に入れることが出来るでしょう。
田舎の人たちは親切です。また、おせっかいな面もあります。
もしかしたら、良い空き家を紹介してもらえるかもしれません。
5⃣ TOPの画像
最後に私のおススメ移住地をご紹介します。
移住先の参考にしてくださいね。
滋賀県甲賀市
「甲賀流忍者」と「信楽焼」が有名な甲賀市。
その甲賀市は2008年に新名神高速道路が開通し、甲賀市には3カ所のインターチェンジが設置されたことで、甲賀市は大阪と名古屋から100キロ圏内と、都心へのアクセスが良くなりました。
また、幹線道路にはイオンやアウトレットもあり、気軽に買い物を楽しむことが出来ます。
甲賀市のユニークな取り組みとしては「赤ちゃんの駅」があります。おむつ替えや授乳などのスペースがあるところを「赤ちゃんの駅」として民間施設などの登録、普及をしています。
また、紙おむつが購入できる飲料自動販売機を市内6カ所に設置しているのも面白い取り組みですね。
大阪や名古屋から近く、自然の中で子育てをしたいファミリーにとっては、甲賀市はとても向いている町ですよね。
最後まで読んでいただき有難うございました。
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