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Vol157 「地方創生」における移住者の役割について思うこと。
石破新政権では、地方創生について「原点に返り、リニューアルする」と発表しています。
そもそも、「地方創生」ってなんなの?そして、移住者の役割について思うことを書いてみました。
こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2500組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ 「地方創生」に対する考え方
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石破新政権が発足しました。
所信表明演説の中では、「地方こそ成長の主役」と述べ、「地方創生2.0」として再起動させると宣言されました。
一方、地方自治論の専門家であられる片山善博前鳥取県知事は、地元主導で「地方創生を行うべきである」と話されています。
「これまでの地方創生は国の主導で進められ、地方の人たちが自ら地域のことを考える下ごしらえが欠けていたと」しています。
また、これまでの地方創生の10年間を振り返り、2つの特徴があるとしています。
1つは、移住促進を推奨することで、地方自治体を競わせている。
2つめは、プレミアム商品券やふるさと納税に見られる、交付金のダンビング(不当廉売)がある。
このことで、地方自治体は地域づくりのプロになるよりも、国の補助制度を活用するプロになっていると指摘しています。
2⃣ 地方創生で思うこと
先の、片山善博前鳥取県知事は「地方自治体は国の声を聞くよりも、地域の人の声を聞く必要がある」と言われています。
しかし、地方は高齢化率も高く、地方創生を地域に投げかけても、的確な回答が得られるかは疑問視されます。
特に、地域から広く意見を聞こうとすると、労力や時間が無駄になるだけです。
なぜならば、多数の意見をヒアリングしても、取り組める事業は限られています。また、田舎になるほど、協議会等を発足したり、地域の声を聞こうとヒアリングをしても、同じメンバーになりがちです。
そこで大切なことは、これまでの慣習にとらわれない、的確な人材を選出することに、まずは注力すべきではないでしょうか。
また、地方自治体は地域の活性化に補助制度を活用し、外部に委託しがちです。
しかし、地域と関係のない民間企業や外部団体が、委託契約の元で取り組む地域の活性化事業は、継続性もなくその効果には懸念が持たれます。
3⃣ そもそも「地方創生」ってなに?
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「創生」を辞書で引くと、「初めて生み出すこと。 初めて作ること」を書いてあります。
しかし、既に形成されている地域経済を、「初めて作る」と言うのも、何かしっくりこないですね。
既に形成された地域経済を全てリセットするなど出来ません。あくまでも、そこにある経済をベースにしながら、眠っているリソースを導き出して、ブランディングすることが大切となります。
しかし、既に形成された経済の中にいる人たちは、そこに眠っているリソースを見つけにくいものです。また、地方の都市では高齢化も進み、変化を望まない傾向や、地域に眠る宝物をブランディングする力も不足していることがあります。
そこで、地方に移り住み、その地域をブランディングできる人材を誘致することが大切になるのではないでしょうか。
4⃣ 地方創生に必要なのは移住者
私、個人は移住促進事業が大切であると思っています。
同事業を通し、地域と関係持ち、地域に定着し、地域の活性化に寄与してもらえる人材を誘致することこそが、移住促進事業に求められることではないでしょうか。
そして、地方自治体は移住者等が地域で活躍できるフィールドを整備することが最も求められています。
例えば、たくさんの「地域おこし協力隊」が全国の地方自治体に派遣されています。
しかし、受け入れ側の自治体のなかには、隊員が活躍できるフィールドを用意できていところが多く見られます。
着任したが、自治体から「指示が無い」「放任されている」と言った声も良く聞かれます。自治体は地域おこし協力隊の受け入れに対して、「教育カリキュラム」や「活動期間の明確のプログラム」を用意していません。
こうした地方自治体と地域おこし協力隊の乖離を解消すべく、そのブリッジ役を担える等を目的とし、総務省は2022年「地域プロジェクトマネージャー」制度を発足しました。
私自身も、「地域プロジェクトマネージャー」として活動をした経験を持ちますが、多くの地域はこの制度を理解できておらず、その人材を活動させるフィールドを用意しているとは思えませんでした。
真の地方創生を考えるのならば、国は地方に移り住み地域のブランディングできる人材を創出し、責任を持って地域に派遣をする。
地域はその人材が活動できるフィールドをしっかりと責任をもって準備することで、「地方創生」または「地域活性」に繋がっていくと思っています。
5⃣ TOPの画像
最後に私のおススメの移住地をご紹介します。
移住地選びの参考にしてくださいね。
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岩手県 紫波町
紫波町は、盛岡市の南部に位置し、北上川が流れる平野部と、北上高地や奥羽山脈に囲まれた山間部からなります。この紫波町で展開されているのが、「オガールプロジェクト」です。
ちなみに「オガール」とは、成長を意味する紫波の方言「おがる」と、フランス語で駅を意味する「Gare(ガール)」を組み合わせた造語で、このエリアを出発点に町が持続的に成長していくという願いが込められています。
紫波町で展開されているオガールプロジェクトは、補助金に頼らず新しい公民連携の取り組みで、民間の知恵をうまく活かせるように、拠点を作る活動となっています。
現在、オガールプラザには、8種の飲食店や7つの販売店、3つのクリニック、2つの体育館、ホテル、図書館、町役場、サッカー場、スポーツジム、美容院、複数のレンタルスペース、そして中央には芝生公園があります。
オガールプラザで笑顔が交わされ、コミュニティやワクワクの種が生まれている紫波町に移住をすれば、とても楽しそうですよね。
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