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Vol233 田舎で自然を感じた暮らし! キーワードは「可住地」

田舎移住の希望理由を調査すると、「自然を感じながら暮らしたい」と答える人が最も多いようですね。
そこで、自然を感じながら暮らすための住宅地選びとして、キーワードとなる「可住地」について書いてみました。

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2500組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ 私たちが住める土地は決まっている
 

田舎移住への希望理由を調査すると、多くの希望者が「自然を感じながら暮らしたい」と答えます。

しかし、「自然があればどこにでも住める?」それは無理です。
自然は多くても、人が住むには適さない場所がたくさんあるからです。
何よりも、あなたにとって気に入った風景が見つかったとしても、多くの場合はそこに住むことができません。土地には地権者がおり、簡単には転売ができないからです。
特に、土地は23種類の地目に分かれており、原則、農地から宅地への転用ができません。
田舎では景観の良い場所ほど、その土地は転売が禁止されていることもありますので注意が必要です。

2⃣ 可住地とは


人が住める土地を「可住地」と呼びます。
ぜひ、「自然を感じながら暮らしたい」と思うのなら、この「可住地」をチェックしてみると、いろいろなことが見えてきます。

可住地とは、総土地面積から林野面積及び湖沼面積を差し引いた面積です。わかり易くいえば、「人が住める土地」となり、人が住むことができない土地とは、森林・牧草地・火山・川・池・湖等などになります。
日本は国土面積の小さい国ですが、可住地面積割合は全国平均32.9%しかありません。
ちなみに、山林の開発(宅地化)や道路の建設などで林野面積が減るなど、可住地面積の値は毎年変化しています。

※可住地面積は、総務省統計局「統計で見る市区町村のすがた」でチェックすることができます。


まず、可住地面積 2021年(都道府県面積比)は次の通りです。

可住地面積が高いということは、それだけ自然の面積が少ないとも言えます。以外にも、東京都が1位ではないのですね。
逆に、高知県が一番自然が残っていると言えます。

次に、日本全国の可住地面積1k㎡当たり人口密度が多い都道府県別ランキングは次の通りです。

同じく、日本全国の可住地面積1k㎡当たり人口密度が多い市町村ランキングは次の通りです。

例えば、可住地面積1k㎡当たりの人口密度が同じでも、人口が多い市町の方が、自然は多いことになります。
同じく、可住地面積1k㎡当たりの人口密度が同じでも、可住地面積割合が大きい市町の方が、人が住むことができる土地が多いことになります。

もし、「自然を感じながら暮らしたい」と移住地を探すのであれば、「可住地」をキーワードに探してみても面白いのかもしれません。
やはり、「自然を感じながら暮らしたい」と希望するのならば、広大な大地の北海道が有利と言えますね。

3⃣ 自然の中で暮らすということは?


自然は決して田舎だけのものではなく、都会にも全国津々浦々に存在をいたします。
「自然をどこまで感じて暮らしたいのか」、もう一歩、踏み込んだところまでイメージができあがると、移住の実現に近づくことになります。

私の世代であれば、1981年からTV放送が始まったドラマ、北海道富良野市を舞台にした「北の国から」が印象的です。
電気も水道もない生活は極端であっても、自然とどのように接してみたいのかが大切となります。

自然の中で暮らすということは、「農業」、「家庭菜園」、「マリンスポーツ」、「登山」、「ウインタースポーツ」、「釣り」、「風景写真」、「新鮮な食材」と、キーワードはいくつも湧き出てきます。

あなたにとって、キーワードが明確になるほど、移住地の選定も楽になり夢の実現へとつながります。

自然を感じた暮らしには、ストレスが少なく、健康を約束してもらえるものです。
ただし、自然を感じる暮らしには不便がつきまとい、野生動物の驚異も味わうことがあります。

また、自然を感じた暮らしを目指すのであれば、必ず現地確認が必要です。
朝昼夜、春夏秋冬を確かめてみることも大切です。
自然を感じた暮らしには、不便の中で価値観や豊かさを発見して、新しい魅力を見つけ出してみる楽しみがありますね。


4⃣ TOPの画像


最後に私のおススメの移住地をご紹介します。
移住地選びの参考にしてくださいね。



福井県鯖江市

鯖江市はちょうど越前市と福井市の間に位置し、眼鏡のまちとして有名です。
しかし、この鯖江市をもっと有名にしたのが、2014年に市役所に発足した「JK課」ですね。「ゆるい町づくり」をコンセプトに、「行政から最も遠い存在」と思われながらも、独自の「ゆるさ」を持っているJKが主役のプロジェクトです。
そのJK課では、家賃無料で移住を体験できる「ゆるい移住」のプロジェクトも立ち上がりました。鯖江市はこうした知名度のUPが功を奏し、福井県内で唯一人口が増えており、若い世代が多く住むようになったと言われています。
また、鯖江市は東京圏から鯖江市に移住してきた世帯には100万円、その他の場所から移住には15万円の支援金制度を設置しており、子育て加算金もあることから、家族で移住する人にはとても魅力の町ですね。

最後まで読んでいただき有難うございました。
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移住プランナー| 田舎暮らし|プロ|
移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。