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高原だより “散り行く桜”

北信濃善光寺平では、一週間程前に開花した桜が異常な程の暖かさで、あっと言う間に満開になり、その後風雨にさらされて早くも散り始めています。


寒い冬を耐え抜いて春を迎え、一気に美しく咲き誇り、そして木が生きて行くために必要な光合成に欠かせない葉に、バトンタッチするかの様に慌ただしく散って行く花…
日本人にとって桜が大切な存在なのは、その儚さ故なのだろうか…。

散って行く桜を見つめながら “この美しい光景をあと何回…いや、来年も見ることが出来るだろうか…” と、つい考えてしまうのは私だけだろうか…

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君とまた
逢えるだろうか
来年も
心から好き
その名はさくら

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桜と同様、人の命も儚いもの…
不治の病に冒されて、35歳になる年の6月に旅立った妻。
その年の春、いつもの様に冬の寒さに耐えて蕾を膨らませて花開き、人々の目を楽しませた桜…
妻の病室の窓の向こうにも桜は咲いていたかもしれないが、それを楽しむ余裕は妻にも私にも無かった。

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君と見た
最後の桜
いつだっけ
写真の妻は
若き日のまま


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