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仏教徒とイスラム教徒の共存という理想と現実

時事通信が「仏教徒とイスラム教徒が共存 武装勢力のテロ続く紛争地―共通言語で交流・タイ南部」という記事を出しています。

これは、事実と願望を混同した、日本メディアによくありがちな記事の一例です。

見出しは読者に対し、「タイ南部では武装勢力のテロが続いているけれども、仏教徒とイスラム教徒がうまく共存できているんだ」という印象を与えます。

実際、記事の冒頭にはこうあります。

イスラム武装勢力によるテロが絶えず、緊張が続くタイ南部に、仏教徒とイスラム教徒が手を携えて暮らす地域がある。パッタニー県サイカオ地区。両教徒は互いの宗教行事に参加し、豊富な農産物を公平に分け合う。タイ政府は「二つの信仰が共存する地域社会」と評価。アダム地区長は「誰もが平等に生活しているからこそ平和が保てる」と力説する。

「手を携え」「共存」「平等」「平和」と、実に

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