私の仲間・組織への思い|2022年度 理事長所信|JCI猪苗代
2022年度 第44代理事長 宮澤重嗣
基本理念
基本方針
スローガン
はじめに
これまでの常識や価値観が大きく変わってきています。コロナ禍で生じた人々の生活の変化、SDGs達成への機運の高まりにより、「持続可能性」の価値観が広がるとともに、「一極集中から多極分散へ」の流れが加速し、暮らし方や働き方の中心が地方へとシフトする兆しが見られています。
私たち猪苗代青年会議所(以下、「JCI猪苗代」という。)の活動エリアである猪苗代町・磐梯町・北塩原村(以下、「猪苗代・磐梯高原エリア」という。)は、日本で2番目の大きさを誇る磐梯朝日国立公園が跨り、自然・歴史・文化が豊かで、ポテンシャルが高い地域です。ポストコロナ社会において、地域資源を利活用し、新たな価値を生み出し、“猪苗代・磐梯高原エリアらしさ”が発揮された自律分散型社会の形成を図っていくことが求められています。
そうした中、JCI猪苗代は、2023年度に創立45周年を迎えるとともに、第53回福島ブロック大会の主管を務めます。こうした担いを糧とし、猪苗代・磐梯高原エリアから新たな価値を発信できるか否か、私たちは今正に岐路に立っていると言えます。
大役を担う会員の構成を見てみると、平均年齢33歳、20代が約29%、入会5年未満が約36%を占めています。主産業の一つである観光業に携わっている会員だけでなく、宗教業や情報通信業、イベント業に携わるなど人材の多様性に富んでいます。
しかしながら、2025年までにこれまでJCI猪苗代の中核を担ってきた会員の半数が卒業を迎えます。組織として若い反面、活動・運動の根源である青年会議所の原理原則をベースとした人材育成がなされておらず、次のJCI猪苗代を担う人材の育成が十分図られていないのが現状です。青年会議所の意義を理解し、その価値を感じることができなければ、それらを他者に伝え、会員を拡大し、運動を広く展開することもできません。
創立45周年、そして、第53回福島ブロック大会の有終の美を飾り、組織として躍進するためには、人材だけでなく組織の育成、ひいては組織の拡大が必要です。
ブランディングと会員の拡大
猪苗代・磐梯高原エリアには、青年世代が集う組織が複数あり、地域のために活動しています。複数の選択肢がある中でJCI猪苗代を選んでもらうためには何が必要でしょうか。
他組織とJCI猪苗代の“違い”、つまり、ブランドを確立する必要があります。ブランドとは、内外で持たれているイメージのことであり、組織の訴求力・求心力となる会員拡大に欠かせないものです。JCI猪苗代は、地域住民、特に青年世代にどのようなイメージを持たれているでしょうか。それは私たちが期待しているものと一致しているでしょうか。
信頼されるブランドづくりには、会員一人ひとりが、青年会議所の理念を理解し、日々の行動で実践し続ける言行一致、そして、戦略的に情報を届けることが必要です。
地域社会に最も必要とされる組織へと進化するために、JCI猪苗代の存在意義を明確にし、その価値を広く地域に届けることで、ブランドを確立し、会員拡大を図ります。
価値デザイン人材の育成と組織の底上げ
2019年、内閣府は国家戦略として新たな価値創造を行える人材の育成による「価値デザイン社会」の実現を提言しました。そして、コロナ禍によりそれぞれの地域資源を活かし、豊かさや新たな価値を生み出し、提唱していくことが強く求められるようになっています。
これまでにない価値を生み出していくためにはどうしたら良いでしょうか。茶道に、型を身につけ、発展させ、新しいものを生み出す、「守破離」という教えがあります。
私は、青年会議所は「型」を学び、身につける場だと考えています。1910年米・セントルイスのダンスクラブに端を発した青年会議所には、長年培われた知識や経験、ノウハウがあります。絶えず提供される発展・成長の機会を通して、会議の仕組みや持続可能な解決のための思考のあり方など様々な型に触れることができます。
会員の発展・成長を促進するために、青年会議所の意義を学び、型を身につけることで、「価値デザイン人材」を育成し、組織の底上げを図ります。
一致団結による組織力の向上
青年会議所会員の目的は、綱領にあるように「明るい豊かな社会を築き上げること」です。この目的を達成するために、会員が統合し一つの方向性に向かって協力していける関係を作らなければなりません。そのために必要なことはビジョンの共有と協働実践です。
明るい豊かな社会は時代によって変わるものであり、潮流に合わせて具体的に描く必要があります。いわゆる中期ビジョンです。JCI猪苗代として、どんな社会の実現を目指し、どんな問題に取り組んでいくのか、攻めどころを明らかにすることで、会員の目的意識が高まるとともに、地域社会における立ち位置が明確になり、インパクトは大きなものになります。
押さえるべき時代の潮流は、疑う余地もなくSDGsです。地域資源を利活用し、猪苗代・磐梯高原エリアらしい新たな価値を創造していくためにも、勘所としてSDGs、特に「環境」を押さえる必要があります。
猪苗代・磐梯高原エリアから新たな価値を提唱するために、中期ビジョンを描き、SDGs達成を推進することで、会員を統合し組織力を高め、2023年度の素地を作ります。
おわりに
社会としても、JCI猪苗代としても、転換期にあります。猪苗代・磐梯高原エリアから新しい価値を提唱し、持続可能な自律した社会を創造できるか否か、創立45周年、第53回福島ブロック大会を糧とし、組織として躍進できるか否か、それは私たちにかかっています。
これは、千利休の和歌で「教えを守り続けながらも、いつしか離れていく事も大切であるが、そこにある基本精神は忘れてはならない」との教えです。
新しい価値を生み出していくためには、その根本の精神、本質を見失わず、型を身に着けなければなりません。
JCI猪苗代には、粒違いの人材が揃っています。未来は明るく、希望に満ちています。
会員一人ひとりの個性が輝く組織の創造に向けて人事を尽くしましょう。
未来を見据え、猪苗代・磐梯高原エリアらしさが輝く地域の創造に向けて新たな価値を生み出していきましょう。
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