【 JC論考 】 会議は、「一座建立」 ② | 会議時間を短くするには?
会議は、「一座建立」
みんなでより良い場にする
茶道の言葉に「一座建立」という言葉があります。
これは、主客(招く側と招かれる側)がお互いに思いやる心を持ち、「その場をより良いものにしたい」という気持ちで通じ合うこと、主客一体となって座を盛り上げることを意味します。
「一座」とは、集まりの一席、同席の者全部。
「建立」とは、築き上げること。
会議も正に同様で、全員の協力がなければ、会議の質を高めることも、会議の時間を短くすることもできません。
例えば、決める会議の「理事会」を2/1に開催する場合、JCI猪苗代では、原則次のようなスケジュールになります。
一人ひとりの「準備」の問題
何か一つ遅れが生じると、トコロテン式に遅れていき、結果的に会議中に資料に目を通すことになり、時間が取られます。
そして、その場で質問や意見を考えるため、的を射た意見が出にくく、会議の質も落ちてしまいます。
会議が「ムダ」に長くなり、質も落ちると、イヤになってきます。
こうなってしまうと、負の連鎖です。
一人ひとり役割を担っています。
一人ひとりが役割を果たすことで、初めてシステムが機能します。
それぞれがプライベートや家庭、仕事があり、その合間を縫って、時間を作って活動しています。
それに対して、思いを遣り、敬意を表す必要があり、まず行動で示す必要があります。
決められた期日を守る。
事前に資料を確認し、質問や意見をまとめておく。
つきつめれば、これだけです。
そもそも、五役会などの上役会の開催、エントリー、案内、アジェンダ、議案書フォーマットといったシステムは、議論や事業の質を上げるため、会議時間を短くするための工夫です。
こうしたシステムに問題があるのであれば、改善することができます。
会議が「ムダ」に多かったり、長くなっているのだとしたら、それはJCの問題ではなく、一人ひとりの「準備」の問題ということです。
ここで「あれ?会議時間は短くなるかもしれないけど、その分自分の時間が削られるんじゃない?」と気づく人もいると思います。
はい。その通りで、「みんなの時間」を大切に、有意義なものにするためには、一人ひとりが自分の時間を使って入念に準備するしかありません。
だからこそ、会議は、「一座建立」であって、お互いを思いやり、敬意を払わなければなりません。
特にJCの場合は、お金という対価を受け取って行っているわけではなく、むしろ、自己投資として会費を納めて活動していますので、なおさらです。
なぜ、JCは会議が多く、長くなりがちなのか?
それは、「新しいことに挑戦するから」です。
基本的にJCでは、その時々の情勢や問題意識に応じて、課題を設定し、新しい事業を行います。
ですので、一からメンバーのコンセンサスを得、動機づけしなければなりません。
過去に似た事業があったり、他のJCの事業を参考にできることもありますので、全てが「0→1」というわけではありませんが、それに近いことを行いますので、事業設計にも時間がかかります。
ただ、これは必要な過程・時間ですので、決してムダなことではありません。
ただ、会議をスムーズに進めるための押さえておくべき勘所はあります。
決める会議のポイント
決める会議である理事会の場合、主に[やる意義/実行性/ブランドイメージ]といったところが問われます。
事業計画立案にあたっては、このポイントを押さえておくと、会議で余計な質問や意見が少なくなり、事業の質を高めるための建設的な意見が出やすくなります。
是非、意識してみてください。
人間は、不確実な生き物
人間は不確実な生き物です。
体調不良や仕事でのトラブルなど様々な事情により、決められた通りにできないことはあります。それも仕方のないことです。
そういうときは、相談しましょう。
「どうしたの?」と声をかけましょう。
お互いを思いやる心は忘れたくないものです。
実際の組織で、様々な立場で、様々な人間関係の中で、こうした基本的な姿勢が学べるのは、プライベートや家庭、仕事においても貴重な経験になると思います。
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