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ロマンスカー蒲鉾

私にとってnoteとは何か?

noteはパーティー

飯島意匠

「noteをパーティー扱いするとは何事か」とお怒りの方もいらっしゃるかと思いますが、意見表明ではなく感想です。正しいかどうかについては「考えたことはないし今後も考えない」。感想なので。「私にとってはパーティーって感じ」、それだけです。

で、何が言いたいかというと、

パーティーの場において、政治と宗教の話は禁忌である

飯島意匠

パーティーの場において、政治と宗教の話は禁忌である、というのは、かなり昔、私が小学生の頃には既に言われていたような気がする。原典は忘れました。そういうものであると、社会的に教わっていたと思う。

前置き長いな。それとロマンスカーと何の関係があるねん?

ロマンスカーは宗教

飯島意匠(私見)

パーティーに席でなぜ宗教の話が禁忌かというと、結局のところ「譲れない一線で角突き合わせる宗旨争い」になってしまうからではないでしょうか。

「次世代のロマンスカーはいかにあるべきか」。
それすら宗旨争いになりかねないのが「ロマンスカ-」。
その私見でさえ、一体何万人からお叱りを受けることか。ということで

ロマンスカーは登録商標

飯島意匠(公式)

世界最古のロマンスカーは、多分ですが、昭和2年(1927年)の「京阪ロマンスカー」。世界最古?まあそうでしょう。和製英語なので。

で、その後ですが東武DRC(デラックスロマンスカー)とか、長野電鉄のロマンスカー(今のHiSEではなく)、「ロマンスカー」という名称が他社で自由に使えた時代がありました。非公式ですけれど、183系が「国鉄のロマンスカー」と呼ばれていた記憶もあります。

各社「ロマンスカー」の引退後、小田急が「ロマンスカー」で商標登録を出願します。

登録3002719 小田急ロマンスカー 区分39 出願人/権利人/名義人 小田急電鉄株式会社 出願日1992/5/14 登録日1994/8/31
登録3321840 ロマンスカー 区分39 出願人/権利人/名義人 小田急電鉄株式会社 出願日1993/10/4 登録日1997/6/13

j-Platpat.inpit.go.jp(特許情報プラットフォーム)検索結果より

登録時点における「区分39」というのは「旅客車による輸送」だそうです。

1996年「ロマンスカー」を含む名称が、小田急以外の会社によって出願されます。そしてこれは、1998年に登録されました。

登録4109471 ロマンスカー蒲鉾 区分29 出願人/権利人/名義人 株式会社鈴廣蒲鉾本店 出願日1996/3/29 登録日1998/2/6

j-Platpat.inpit.go.jp(特許情報プラットフォーム)検索結果より

鈴廣蒲鉾というのは小田原近辺で有名な蒲鉾屋さん。地元では単に「すずひろ」と呼びます。

1993/10/4 小田急が「ロマンスカー」出願
1996/3/29鈴廣が「ロマンスカー蒲鉾」出願「区分29」「かまぼこ」
1997/6/13小田急が「ロマンスカー」登録に成功
1998/2/6鈴廣が「ロマンスカー蒲鉾」登録に成功

特許庁は、1993年から1997年までの間、「ロマンスカー」は固有名詞か?普通名詞か?そのあたりで悩んでいたのではないでしょうか。
最初の出願は「小田急」を含んでいたために、それは固有名詞だろう、という判断があったのかもしれません。
そうこうしているうちに「ロマンスカー蒲鉾」が出願されてしまった。

小田急さん危機感マシマシながら「ロマンスカー」は商標登録出来るのか?それが「出来た!」1997/7/10以降「ロマンスカー」を鬼のように出願しまくります。

  • 区分9 1997/7/10出願 1998/12/4登録
    写真機械器具,光学機械器具,眼鏡,レコード,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,スロットマシン,乗物運転技能訓練用シミュレーター,映写フイルム,スライドフイルム,スライドフイルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,家庭用テレビゲームおもちゃ

  • 区分16 1997/7/10出願 1999/2/19登録
    紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フイルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製テーブルクロス,紙製ブラインド,紙製のぼり,紙製旗,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類(「昆虫採集用具」を除く。),昆虫採集用具,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,観賞魚用水槽及びその付属品

  • 区分14 1998/12/7出願 1999/12/10登録
    貴金属製食器類,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製宝石箱,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品,時計,記念カップ,記念たて,キーホルダー

  • 区分30 2007/3/4出願 2008/2/22登録
    茶,コーヒー及びココア,菓子及びパン,サンドイッチ,すし,べんとう

  • 区分21 2010/3/18出願 2010/7/23登録
    食器類,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ,塩振り出し容器,卵立て,ナプキンホルダー,ナプキンリング,盆,ようじ入れ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き器(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,貯金箱(金属製のものを除く。),お守り,おみくじ,化粧用具

  • 区分25 2010/3/18出願 2010/7/23登録
    被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴

  • 区分28 2010/3/18出願 2010/7/23登録
    遊園地用機械器具(「業務用テレビゲーム機」を除く。),愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具

  • 区分32 2010/3/18出願 出願 2010/7/23登録
    ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース

  • 区分33 2010/3/18出願 2010/7/23登録
    日本酒,中国酒,薬味酒

  • 区分43 2010/3/18出願 出願 2010/7/23登録
    宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,保育所における乳幼児の保育,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),会議室の貸与,展示施設の貸与,タオルの貸与

区分21登録の狙いは「食器類」でしょうか。「ロマンスカー大根おろし」「ロマンスカーアイロン台」にニーズが無いことは百もご承知でしょう。

2017/2/10、区分39と区分43で、アルファベット表記「ROMANCECAR」出願。2027/8/10登録。
このときの区分は、

  •  区分39
    乗物による輸送及び乗物の貸与,輸送に関する物流管理,旅客車による輸送,ケーブルカーによる輸送,ロープウェイによる輸送,鉄道による輸送,バスによる輸送,車両による輸送,客船による輸送,船舶による輸送,貨物のこん包,貨物の輸送の媒介,貨物の積卸し,他人の携帯品の一時預かり,駐車場の提供,駐車場の管理,自動車の貸与,船舶の貸与,機械式駐車装置の貸与,企画旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ

  • 区分43
    宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),展示施設の貸与

小田急のロマンスカー「そのもの」については、Wikipediaに、色々苦労されたヒストリーが記されています。それを読んでいて気付いたことがあります。

「過去において小田急には、2人がけで向きの変えられる座席ではなく、ボックス席のロマンスカーがあった」

1935年に「週末温泉急行」が登場。101形「セミクロスシート」でボックス席あり。戦時中1942年に中止。1948年に週末の新宿ー小田原間ノンストップの列車が復活。1600形。ロングシートにカバーを掛けてスタンド式灰皿を設置。あらゆる意味で大変な時代、精一杯のサービスであると思います。
次に登場したのは1900形セミクロスシート、ボックスシート+一部ロングシート。この1900形から「ロマンスカー」の名称を使い始めたらしい。

その後の系譜は検索やロマンスカーミュージアムにお任せします。

SSE3000形(SE時代には乗ってない)、NSE3100形に乗ったことはあります。
SE・NSE登場時と今と、何が違うのか。
最も違うのは、小田急に限らず、郊外に観光地を有する比較的短距離の在来線有料列車の置かれている「社会的立ち位置」ではないでしょうか。
昔:新宿-小田原間の往復=温泉観光で人気 → 今:通勤で人気
昔:箱根といえば電車 → 今:小田原厚木道路も西湘バイパスもある

SE3000形には「鉄道高速化の研究」も盛り込まれていました。そのときまだ新幹線0系が「なかった」。

小田急は車体傾斜の試験もやっていました。
今、並行他社JR東海「新幹線でやっている」。

令和の今、「SE的な車両」を造る意義はないだろうな、というのは、ギリギリ宗旨争いを回避できるラインでしょうか。

そして今、「ロマンスカーは登録商標」。他には何も申し上げません。

サポートをいただければとても嬉しく思います。 写真を撮ったり、書き物をしたり、そういう活動に活かします。