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個人で背負わない話

17歳クリエイターゆぴさんが紹介していた
平野啓一郎さんの「私とは何か「個人」から「分人」へ」を読んだら、なんだか肩の荷が降りた。

簡単にまとめると、
『個人』と定義していた自分を、いろんな人との関わりのなかで生まれる『分人の集合体』が自分だと定義しなおしてみよう。そしたら、みんなが必死に探して本当の自分なんて存在しないね。って内容です。


衝撃だったのは、
「悩みの半分は他者のせいである」のひとこと。
相手のなかに自分を見てイヤになることもあるし
そのモヤモヤを咀嚼しないと自分が見えてこなかったりするんだけど
相手と上手くやれるかどうかは別問題だから
自分ばっかりが一生懸命になる必要もないやって思えた。

個人単位で考えたら「折り合いが悪い人がいる私」は「人間関係を上手く築けない私」に繋がりやすいけど
分人なら「この人と折り合いが悪い分人」と考えたら、「そういう一面もあるよね。上手くいかないだけ」とも考えられる。
逆にすると、「私と向き合っている分人が折り合いが悪いだけで、相手には違う一面もある」とちょっと広い視点で相手を見ることもできる。


人間関係って相互作用だから、うまくいかない場合もあるんだよと教えてもらって
個人で背負ってきたアレコレはなんだったんだろう…
全部自分で解決しないとって出ない答えをひねり出そうとしてたこともあったけど
お互い様ならしょうがないかのとストンと腑に落ちた。

ただ、悩みの半分は他者のせいであると同時に、幸せの半分は他者のおかげでもあるという話もあって、
辛さは半分幸せは倍を、どんな人とも築ける考え方だなと優しい気持ちになれる一冊でした。

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