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【飯田線各駅訪問】94 辰野駅

飯田線の終点駅・辰野駅。線路の分岐の先に、駅舎とホームが見えてきた。
飯田線の終点であると同時に、JR東日本とJR東海の境目となる。
整然と並ぶホーム上の柱に、ターミナル駅としての風格を見る。

飯田線の終点

 ここは飯田線の終点となる、辰野駅だ。しかし飯田線のほとんどの列車は中央本線に乗り入れるため、実質的な途中駅となってしまっている。とはいえ当駅はJR東日本とJR東海との境界となるため、ここで運転士の交代などが行われる運行上重要な拠点となっているようである。(ちなみに駅自体はJR東日本の管轄にあるため、ホームを端から端まで探してもJR東海仕様の駅名標は見当たらない。)
 そんな“残念な終点駅”だが、何故か妙に立派な駅ビルを有する。それには当駅と、中央本線の複雑な歴史が関係する。

 元は中央本線には、「大八周り」と呼ばれるルートのみしか存在しなかった。現在は本線にあたる「塩嶺ルート」がまだ未開通であった頃には、当駅も中央東線の本線上にあり多くの優等列車が停車していたのだ。
 しかし塩嶺ルートが開通すると、状況は一転。当駅を含む岡谷〜塩尻間の「大八周り」は「辰野支線」と位置付けられ、優等列車はそもそも当駅を通過すらしなくなってしまった。当時の国鉄からその見返りとして、現在の駅ビルが建設されたのだという。

 こんな興味深い歴史をもつ駅なのだから、駅施設自体にも魅力がありそうである。しかし私はこの駅を未だ通過したことがあるだけで、下車したことはない。偉そうに歴史を語るのもいい加減にせよ、といったところだろうが(笑)、近いうちに「訪問」したいと考えている。もちろん、このページも更新するつもりだ。

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