
D2Cは本当にDirect to Consumerなのか?vol.7~D2Cの再構築~
僕がD2Cのスタートアップで働いているため、D2C企業内部からの目線でD2Cについて思うところをつらつらと述べていく。
vol.6~D2Cの抵抗~では、顧客もブランドも変わってしまったD2Cがどのようにしてブランドを回復していくのかを語った。
前回の記事はこちら
今回は、D2Cが自分たちの価値を再構築していくステップについて述べていく。
自分たちの価値
D2Cが生まれ変わるためには、パートナーである顧客にとって、
「パートナーである顧客にとって、自分たちはどんな存在でありたいのか?」
「どんな顧客に何を提供したいのか?」
この二つを考えなければならない。
そこで設立当初の顧客は何を自分たちに求め、自分たちは何を提供できていたのかをもう一度考え直す。
さらに今度は当初のターゲットでなかった今現在の顧客が何を自分たちに求め、自分たちは何を提供できているのかを考える。
そして最後に、最初から今現在にわたって顧客で居続けてくれている顧客に目を向ける。その顧客は自分たちに何を求め、自分たちは何を提供し続けてこれたのか?
これこそが成長の過程で変わってしまったD2Cにおいても、設立当初から絶えず期待され、提供し続けることができている自分たちの存在価値の一つである。
存在価値の発見
前述したステップで自分たちの存在価値を発見できることがわかった。しかし具体的に何をすればいいのだろうか?
やはり顧客とのコミュニケーションが必要不可欠だ。何故自分たちの顧客で居続け、何を期待し、何に魅力を感じているのかを聞く。単純明快だ。ここからしか始まらない。もちろんヒアリングの方法などの基礎やテクニックは必要かもしれない。だがそれを障害に感じコミュニケーションを取らないことの方が問題である。
次に分析する。その顧客はどんな顧客だろうか?
年齢や性別に傾向はあるか、自分たちのどんなプロダクトを利用してくれているか、どんな周期で利用しているか、といった自分たちと顧客の関わりから始まり、
その顧客が朝起きてまず何をして、何時に家を出てどこに向かい何をして、何を見て何を体験し何を食べて何を買い、何時に帰ってくるか?
さらに、一日の中で何を感じ何に幸福感を得て、何に不快感を感じ何に課題を感じているか?
そこまで考えてやっと顧客のことと顧客が何故自分たちのパートナーで居続けてくれているのかが見えてくる。
そして自分たちの存在価値を発見する。
「vol.8~D2Cの反撃~」で、どのようにしてD2Cがどのような反撃を見せるのか、について書いていく。