メトロイドドレッドで関心したこと
昨年ゲームをプレイしたなかで、最も夢中になってプレイしたゲームが、
10月に任天堂から発売された「メトロイドドレッド」です。
メトロイドシリーズの完全新作にあたる今作は、
とても密度の濃いゲームとなっていて凄く遊びごたえがありました。
ゲーム内容に関しては色々な人が語っていると思うので割愛しますが、
個人的にプレイしていて特に関心したのは、
チャージショットやオメガキャノンのチャージと、
ファントムクロークの不自由さ。主にこの2つです。
チャージショット
攻撃ボタンを押し続けることで、エネルギーをチャージし、
強力な攻撃を放出する事が出来るスキルで、
シューティング要素のあるアクションゲームだとよくあるスキルです。
ですがメトロイドドレッドでは、この”よくあるスキル”が、
新しい遊びとして昇華されていると感じました。
というのも、本作では倒すことが出来ない敵に追いかけられたり、
切羽詰まった状況を打破する事を余儀なくされることがよくある。
要は”待ちたくない”のにチャージで”待たないといけない”とされ、
平静な状態では難なく出来たチャージが上手く出来なくなる。
よくあるスキルが、ゲームの設計によって、
心を揺さぶってくるスキルとなっているなと感じました。
ファントムクローク
こちらは、エネルギーを消費して姿を消すスキルで、
時間経過と共にエネルギーは減少し、動くとエネルギー減少量が増え、
エネルギーを使い切るとエネルギーの代わりにライフを消費するというスキル。
こちらも前述した、倒すことが出来ない敵の追走から、
姿を隠すことでその場をやり過ごすスキルなのですが、
待っている間中エネルギーを消費し、
消費しすぎると死を意識させられる不自由さがおもしろい。
チャージショット同様に”待つ”ことを求められますが、
こちらは待ちすぎてもダメで、どこかで姿を見せないといけない。
言うなれば、何かに隠れて水に潜っている状態だけど、
息が苦しくなるから息継ぎをしに行かないといけないという状況で、
これもまた心を揺さぶってくる。
敵に追われるという遊びや、本作のテーマである「恐怖」を、
しっかりと表現した見事なスキルであると思います。
おわりに
このゲームが魅力的だなと思ったところは、
この2つのスキルがゲーム序盤で出てくるところです。
メトロイドの過去シリーズだと、
他の便利なスキルが序盤に手に入ることが多かったのですが、
本作は、これらの不自由さを感じさせるようなスキルが序盤で手に入ることで、
明らかに意図して心を揺さぶるような設計にされています。
ファントムクロークがチャージショットの後に手に入るスキルのも秀逸で、
チャージで「待つ」ことで得られる遊びをプレイヤーに体験してもらった後に、
「待つ」に加えて死を意識させられる要素が追加され、
遊びの幅を自然と広げていく。
段階の踏み方も内容も丁寧で、プレイしていて凄く関心させられました。
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