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家庭という密室で起きたこと

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外からは綺麗にみえる家庭像の内側で起きていたグロテスクな現実について書いています。
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2023年1月の記事一覧

あとがき:家庭という密室で起きたこと

まず、私の文章を読んでくださって ありがとうございます。 「家庭という密室で起きたこと」を 誰でも読める場へ投稿できたことは、私にとって大きな一歩になりました。 私がこの文章を投稿することによってやりたかったことは「過去を手放すこと」でした。 対面で誰かに話すには、あまりにも重すぎる話で、文章なら読む人がいつでも逃げられると思うと、私が本当に感じていたことをありのまま書くことができました。   投稿するためには必然的に何度も文章を読み直すことになり、それがはじめは苦しかった

物語の終焉 #8

物語の全体像 記憶の断片を集めながら、パズルのピースを仮説でつなぐ。 新しい記憶の断片が出てくると、それまでの仮説がくつがえり、新たな可能性が見えてくる。 その過程を繰り返しながら、私の中の空白はだいたい物語がつながるようになった。 こうして振り返りながら、私の身に起きたことの全体像が見えてきて改めて思うのは、幼少期からずっと、子どもの理解できる範囲をはるかに超えた大人の複雑な事情や、大人でも受け止められない複雑な感情を容赦なく浴びせられ続けてきたということだ。 大人が

パズルのピース #7 最後のパズルのピース

なぜ殺意と憎しみをぶつけられていたのか? 3歳で既に殺意を向けられていた、ということは、その原因が私にあるとはどうしても思えなかった。 育児ノイローゼだったから? 精神を病んでいたから? 代理ミュンヒハウゼン症候群だったから? 何かの病だったなら、母の精神構造を分析して、その原因を見つけ出すことができれば、私は存在を認められて愛されるのだろうか? 私は自分で自覚がないところで、そんな期待を持っていたのかもしれない。 だから記憶の断片を集めながら、自分にされたことの残酷