「人並みの幸福」を諦める人生が幸福だ
現代人は「他人との比較」に踊らされすぎだ。
たとえば、自分の年収が相対的に、上位何%に位置するかなんて検索すれば、すぐに出てくる。
たしかに、収入は幸福度に相関すると言われている。これは統計的な事実であり、その事実から導かれる結論として、次のようなことが言えるだろう。
必然的に、効果的な戦略とされるのは、スキルアップし、自己研鑽を続け、競争に負けず、最高の成果を追い求める人生だ。
実際に、書店やSNS、YouTubeなどでは、そういった情報が溢れている。つまり、努力し続ければ、いつか報われて幸せが手に入るという考えが常識とされている。
なんて、馬鹿馬鹿しいんだと思う。
幸せが相対的にスコア化できると仮定して、「偏差値70の幸せ」を手に入れなければ、あなたは幸せではないというのか?
そういった意見を突きつけられて、納得している者たちが、競争にさらされて、人と比較され続け、愚かになってしまった大人たちだ。
自分の身の丈に合った幸せを手に入れれば、それでいいのではないか。
幸せは社会的地位や他人との比較によって得られるものではない。
そんな当たり前のことを、大人になると忘れがちになるのではないだろうか?
サイゼリヤで楽しそうに談笑している男子高校生たちを見て、そう感じた次第だ。