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【囲碁】三々定石のすべて!今更人には訊けない基本と応用

こんにちは。 

IGOcompany【U】です。

囲碁をビジネスに起業して「宇佐美囲碁教室」っていう教室を運営したり、武蔵小杉の「永代塾囲碁サロン」にて指導碁や交流会をしたり、世田谷や麹町、大学などで囲碁を教えて、ご飯を食べてます。

今年の4月からは「新百合ヶ丘囲碁学園」の学園長を任されました。

秋から、八王子でも囲碁教室を担当することになりましたので、宜しくお願いします(近くなったら、また告知します)。

さて、

今日のnoteは、

再び有料記事に挑戦しました(一週間以上かかりました…)。

前半部分は、無料に設定しています、良かったら、そちらだけでも、
ご覧下さい。

また「ダイレクト三々」についてのnoteも無料で公開しています。こちらも参考になれば嬉しいです。

「みんな使いこなせてる?ダイレクト三々の簡明な解説とオススメの形」

※こちらは1年以上前に書いたnoteになりますが、加筆修正してみました。

ちなみに、

「みんな使いこなせてる?ダイレクト三々の簡明な解説とオススメの形」は、僕のnoteで二番目に読まれている人気の記事になります。

さて、

本日は、


「三々定石!今更人には訊けない基本と応用」

と題して、

ひたすら「三々定石」について書いていきます。

このnoteを読めば、三々定石についての知識は、(ほぼ)全て網羅できるといった内容です。

それでは、三々定石についての有料記事を始めていきます!

【まずは三々定石の種類について】

そもそも三々定石は、

おおまかにですが、以下の3種類に分類されます。

①【星にダイレクトに三々に入った場合】

星の石に白1と三々に入った場合

②【星にカカリ、ハサミの後の三々に入った場合】

ハサミを打たれてから三々に入った場合

③【星にカカリ、シマリで受けた後の三々に入った場合】

受けのある形への三々の場合

この他に、両ガカリの場合の三々入りもありますが、そちらは両ガカリの定石をまとめたnoteを書く時に取り上げたいと思います。

「三々定石」は、囲碁の対局の中で最も打たれていると言っても過言ではない定石です。

最近は「ダイレクト三々」についての書籍は沢山出ていますが、

基本の三々定石については、皆が知っていて当たり前という意識もあって、特集したものは少なくなりました。

だからこそ、今noteを書く意味は大きいんじゃないかと思い、三々定石をまとめてみようと思った次第です。

本当に多種多様な変化がありますので、正直、今から書くのが(何時間かかるんだろうと)怖いんですが、出来るだけ細かく参考図も多めに載せていきたいと思います。

追記

※最終的に一週間で文章は15000字以上、参考図は68図になりました。

ちなみに、

3種類の内のひとつめ、

①【星にダイレクトに三々に入った場合】

については、

先ほど紹介した、このnoteに簡単にではありますが、無料で解説がありますので、良かったら、こちらをご覧下さい。

※この記事を書くにあたって、いくつか加筆修正をしてみました。今読むと拙い文章のnoteですが、少しでも参考になったら嬉しいです。

というワケで、

今回は後半の二種類、

②【星にカカリ、ハサミの後に三々に入った場合】
 黒Aと右辺からオサエを打った場合の三々定石
 黒Bと上辺からオサエを打った場合の三々定石

③【星にカカリ、シマリで受けた後に三々に入った場合】
 黒Aと押さえた場合の三々定石
 黒Bとオサエた場合の三定石

の2つについて詳しく解説します。

上に紹介した、

①【星にダイレクトに三々に入った場合】

と合わせて読んでいただければ、三々定石の基本と応用の考え方に触れる事ができると思います。

以下に取り扱った手テーマをを記載してみますので、興味があるものがあれば是非ご購入をご検討下さい(宜しくお願い致します!)。

引き続き、有料記事も発信していきますので、応援よろしくお願い致します。

また、無料で囲碁の棋力アップにつながるnoteも書いていますので、そちらも是非ぜひお読みください。

読んでいただいた方に、何かひとつだけでも役に立つこと、新しく覚えることがあれば嬉しいです。

いつも言ってますが、囲碁はひとつのことを覚えれば劇的に強くなるということはありませんので、地層のように囲碁の知識を少しずつ少しずつ積み重ねる「コツコツ」が大切です。

拙い文章ですが、少しでも得るものがあることを願います!

取り扱ったテーマ図について

【ハサミに対して、三々に入る意味】
【お互いに不満のないワカレ】
【トビは部分的には損をしている】
【三々入りに対してのオサエの方向】
【味方の石のある方向からオサエる】
【ツギではなく黒10のハイで打つ場合もある】
【白1の石からの様子見の一例】
【手厚く打つなら黒1と一手入れますが…】
【定石後の狙い】

※これ以下から有料部分の解説です。

【黒からのAのツメ】
【もし白が応じなければ続けてオキが厳しい】
【黒からのBのケイマは右辺からの模様を大切にしたい時】
【注意!白からのケイマは薄い】
【黒Cのオシが良く打たれています】
【もし白2の受けを間違えると】
【黒10をハイで打った時の補足】
【白2が狙いのひとつ】
【黒から受ける場合はトビが本手】
【星にカカリ、ハサミの後の三々 よくある失敗例】
【白の咎め方の一例】
【よくある失敗例】
【上辺に味方の石がいる場合のオサエの方向】
【Bにオサエた場合のもっとも基本的な定石】
【白7で上にオシを打たれた場合】
【ハネで受けてしまうと黒が悪い】
【出切りが手筋】
【こちらが白7と上にオシを打ってきた場合の定石形】
【定石後の打ち込みの例】
【白からの打ち込みに対しては】
【白7で隅にノビで打たれた場合】
【黒8のオサエは打ってはいけません】
【ここまでのまとめ】

【オサエの方向について】
【上辺に白が進んでくることは「基本的には」ない】
【隅の死活について】
【白2のコスミでも、やはり白死に】
【ハネでは生きてしまいます】
【受けのある三々の基本形】
【黒Aとオサエた場合の定石形】
【白13で出を打った場合】
【白13から出切りを狙ってくる打ち方】
【黒からの「ハネハネ」で白は死んでしまいます】
【黒の受けがケイマでも同じ定石に】
【白13からの出切りを狙う事も】
【黒10のオサエで手厚い】
【Aの切りはヨセの手なので気にしない】

おまけ

【受けのある三々の補足事項】
【置き碁などで上手が狙ってくる形】
【黒は隅に一手いれておくのが良いでしょう】

それでは、いってみましょう!!

②【星にカカリ、ハサミの後に三々に入った場合】

【ハサミに対して、三々に入る意味】

ハサミを打たれたら三々に入ることが「フリカワリ」のような簡明な考え方

星の石に対して、白1のカカリ、黒2のハサミに対して、白3の三々入りが自然な打ち方です。もちろん、局面にもよりますが、「ハサミを打たれたら三々に入る」と覚えてしまってもいいくらいオススメの形です。

教室で生徒さんに最初に教える時は、まずは「ハサミを打たれたら三々に入りましょう」と伝えますね。級位者から有段者まで有効な知識です。

【お互いに不満のないワカレ】

そもそも白1のカカリの意図は、

お互いに隅と辺に根拠を持ち不満のないワカレ

「隅を黒の地にする代わりに、右辺を白に下さいね」という意味なのです。
カカリに受けてくれれば、お互いに根拠を持ち、不満のないワカレです。

しかし、

黒はカカリに受けず、ハサミを打ってくる場合もあります。

【トビは部分的には損をしている】

それに対して、トビで打つとこのような進行が考えられます。

白はハサミを打たれて右辺がもらえないのに、黒は隅をもらえてる(両方打てている)

黒2のハサミに、白3のトビ、黒4の受けになると、上で紹介した【お互いに不満のないワカレ】と違い、黒が右上隅と右辺両方を打っていることになります。

もちろん、白3のトビから、白は黒2の石を攻めるなどの構想もありえますが、黒としては隅の地を確保しつつ、右辺も与えていないので、最初に得をしているという気持ちになります。

だからこそ、ハサミを打たれたら、三々入ることが自然な石運びなのです。
(右辺を黒に渡す代わりに、右上隅をもらいます。「フリカワリ」のような考え方になります)。

ハサミを打たれたら、三々の意味が少しは伝わってでしょうか?

では、

三々に打った後の変化を見ていきましょう。

【三々入りに対してのオサエの方向】

この場合は、Aにオサエか、Bにオサエか

星の石に対して三々に入られた場合の着手は、十中八九「オサエ」です。
これ以外の手は(ほぼ)ないと言っても過言ではありません。

皆さんも、三々に対してはオサエと覚えてしまって下さい。

そして、よく問題となるのがAかBかのオサエの方向。
布石のテキストなどでもよく題材になっています。

昔は、明確に理由をつけて、こちらをオサエるんだよと説明してきましたが、最近はAIの評価をみると「どちらでお良い」場合もあるんですが、今回のnoteでは、まずは基本的な考え方を紹介します。

オサエは、「味方の石のある方向」からオサエるのが基本的な打ち方です。その方が、オサエた方向が自分の陣地になりやすいです。

つまり、上の参考図を例に取ると、黒2の石が右辺にあるので、
黒Aからオサエるのが自然です。

この参考図の盤は、13路盤なので味方の石のある方向と簡単に言えますが、
19路盤の場合は、真ん中の星くらいまでで、味方の石のいる方向からオサエまると覚えて下さい。

下の図のような場合だと、

この場合は、左上隅の黒石が遠いと判断します。

Aからオサエるのが基本的な考え方です。

もう一度言いますが、辺の真ん中くらいまでで、味方の石のいる広い方からオサエるのが良いでしょう。

※先程から「基本的な」考え方と紹介していますが、AIの登場により古くから言われていたオサエの方向の意識が多少変わっている部分があったりもします。

黒Aと右辺からオサエを打った場合の三々定石

【味方の石のある方向からオサエる】

三々に入られたらオサエが、ほぼ絶対の着手。

黒2のハサミに三々入りからの基本定石

味方のいる石の方向、黒2のある右辺からオサエると、このような変化になります。三々に入った白が隅を確保して、黒は中央に厚みを得ます。互角のワカレです。

ポイントとしては、黒6のノビで打つことで、この手で間違ってハネを打ってしまう人もいますので注意が必要です(失敗例は後述)。

【ツギではなく黒10のハイで打つ場合もある】

黒10が最近の打ち方。

黒10のハイもAIの影響で主流になってきました

そんなに変わるワケではありませんが、黒10のハイで打つ変化もあります。後々、白は、白1の石から黒10の場所に様子見を打ってきたりもするので、その手をなくす意味で黒10のハイが良いのではないかと考えられています。

白からの様子見にとは??

【白1の石からの様子見の一例】

白2の動き出し(様子見)が白の狙いのひとつです。

黒1の位置は特に気にしないで下さい。どこか大場に黒が打ったという意味です

黒1などと、黒がどこかの大場にまわった時に、すぐにではありませんが、白は白2の様子見からの動き出しを狙ってきます。黒3はサガリではなく、ハネで打つ場合もありますが、このように白は動き出して、ここから碁を持っていく構想が存在するのです。

ただし、この動き出しは「そのうちあるかもしれない」と思いながらも、そのままにしておくことの方が多いです。

黒は黒で大場に先行しているワケですし、白が動き出してきたら対応しようと思いながら碁を打ち進めます。

動き出しの狙いを消そうと、黒が一手かけるのはどうなのでしょう??

【手厚く打つなら黒1と一手入れますが…】

互先の碁では、(すぐに)黒1と打つのはオススメしません

部分的に、黒1と一手入れたくなりますが、この手は手厚すぎる一手と捉えられています。ここに一手打つ分、布石が遅れてしまいますので、手抜きで打つ方が普通です。

ただし、黒△のハサミがAなどにあり、もっと遠い場合は手をかける事もあるでしょう。黒1の手は「手厚い一手」となり、価値が生まれます。

【定石後の狙い】

白11までで定石はいったん終了です。ここで切り上げて、また布石の構想を進めて下さい。

黒からの狙いA、B、C

この後、黒が打つとしたらAのツメ、Bのケイマ、Cのオシが考えられます。

ちなみに、この後の黒の狙いを解説しますが、すぐ打つのは、布石が遅れてしまう場合もあるのでオススメしません。基本的には「すぐに打たない」と覚えておいて下さい。

それでは、ここから有料部分の解説になります。

無料の部分で、3割くらいのイメージになると思います。残りの7割に価値があると思って頂ければ(思って頂けるように真剣に文章をまとめているつもりではありますが!)、ご購入をご検討下さい。宜しくお願いします^^。

返金設定はつけていないので、ご了承の上、ご購入いただけると嬉しいです。これから何十本も何百本も皆さんの役に立つ記事を発信していきたいと思っています。応援よろしくお願いします。

最後にサポート部分の文章をつけて、有料部分に移ります。

「サポートありがとうございます。コロナの影響もあり、今囲碁界はどんどん縮小していっています。どうにかしたいと思っている方は多いと思います。まずは小さな一歩から、囲碁の本を買ったり、近くの囲碁サロンに行ってみたり、周りに囲碁を教えてみて下さい。サポートは囲碁普及に使わせて頂きます。」

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

以下、有料記事部分。

【黒からのAのツメ】

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9,879字 / 55画像
この記事のみ ¥ 980

サポートありがとうございます。コロナの影響もあり、今囲碁界はどんどん縮小していっています。どうにかしたいと思っている方は多いと思います。まずは小さな一歩から、囲碁の本を買ったり、近くの囲碁サロンに行ってみたり、周りに囲碁を教えてみて下さい。サポートは囲碁普及に使わせて頂きます。