“田舎に嫁いでおいで!”とは言えない理由。
田舎に嫁ごうとしている人はいるでしょうか?
もし、そうなら、よ~く考え直してください。
人生を大切にしましよう、というお話を。
田舎へ嫁ぐのは大変かも、
ということはなんとなくわかっていても、
実際にはどんなものかは知らないでしょう。
そこで、私が見て、聞いた実話をご紹介します。
長男と結婚して、その両親と同居している人の話。
保育所に通う子どもの母親たちが
ちょっとした食事会をすることに。
「○月○日○時から」
ということをあらかじめ姑に伝え、
子どもを見てもらう了承を得て、いざその日。
姑は「私は○○へ行って来るから」と言い、
さっさとお出かけ。
時間が迫っても、帰って来ません。
結局、食事会に出席できたのは終了間近。
こんなことは一度や二度ではありません。
どうも“わざと”としか考えられないのです。
そこで夫に相談しても、知らぬ顔。
世の夫族には、両親に対して強く文句を
言うことができない人が多いようです。
特に田舎の男。
また、田舎の家には、
近くにいる兄弟や親戚がたくさんやって来ます。
その人たちからも、
あれこれ用事を言いつけられるのです。
別の人の話。
あるおばちゃんの家は、やたらとデカいのです。
玄関と廊下だけで、うちの家が入ってしまうのではないか
というぐらいの大きさ。
子供が3人いるということもありますが、
将来の長男との同居を前提にして建てたらしいのです。
現在、上の娘2人は嫁に行き、夫婦と息子の3人暮らし。
この人と話をしていた時のこと。
私が「息子もええ歳やねんから、外に出したらええやん」
と言うと、「なんでよ、長男やから家にいてもらわんと」
と返って来ました。
さらに私が「いま時何言うてんの。
事業やってるわけでも無いし、
商売やってるわけでも無いやんか」と言うと、
「そんでも、名前を継いでもらわんといかん」。
こんな調子です。当然のことのように言うのです。
田舎の人にとって、長男はとても大切な存在なのです。
この長男至上主義のために、
とてもつらい思いをしている嫁たちがいます。
息子を生めない嫁たち。
なぜかできる子どもは女ばかり。
たとえ女でも孫は可愛いと思うのですが、
田舎では違います。
女ができたと言おうものなら、がっかりされます。
人間の尊厳など関係ありません。
男女平等など、別世界の話です。
もし1人目を諦めたとしても、
2人目がまた女なら「また女か」と罵られるのです。
本当の話です。
新しい孫が生まれた喜びなど、
持ち合わせていないのです。
さらに3人目。
これが女なら、嫁の存在そのものが危うくなります。
もう相手にされないのです。
食事会になど、行かせてもらえなくなります。
他にも娘ばかりという嫁は何人かいますが、
本当に大変そうです。
家業のある家は、特に長男への執着がすごいのです。
長男と次男では、可愛がりようが違います。
まして娘など、いないも同然です。
こんな男女差別が、田舎では生き続けているのです。
親との同居を前提としているから、
嫁がつらい思いをするのです。
また女性にも、
同居を当り前と思っている人がまだまだいます。
不思議なのですが。
田舎の女性よ、立ち上がれ! そう叫びたい。
こんな話もあります。
同じ敷地内で、姑の家と自分の家がある嫁のこと。
嫁がパートに出ている間や実家に帰っている時には、
必ず家に入り込み、何かを見ている姑。
「2階には上がらないで」
とハッキリとお願いしたにもかかわらず、
そっと上がっては何かを探っているらしいのです。
上がらなければわからないことを知っているから、
バレたようです。
ハッキリ言えるこの嫁も気が強いのですが、
それにも負けず、あれこれ探る姑は、
もっといやな存在です。
それに、冷蔵庫のものが無くなっていたり、
食器が消えていたりするそうです。
いやぁ、人ごとながら大変ですね。
大なり小なり、似たようなことはどこでもあります。
田舎だけではないのでしょうが、
親との同居が多いことから、
やはりこんな問題はたくさんあります。
どうでしょう。
田舎へ嫁ぐのを考え直したでしょうか。
とはいっても、田舎は嫁不足が深刻。
どうか田舎へ嫁いで来て欲しいと思います。
その時には、めいっぱい条件を出して、
有利な立場で結婚しましよう。
地方の過疎化を阻止するのは、女性なのです。