見出し画像

【マーケ基礎】長居のできるお店。

いつの時代の建物だろう?
かなり古くからある喫茶店。

決してお洒落ではなく、
でも、手入れの行き届いている、粋なお店。

朝早くから、常連客がやって来て、
コーヒー1杯で、マスターや知り合いと長話をしていく。

座る席も決まっている。

こんなお店が少なくなってきました。

でも、かなりの数が残っています。

一見さんが入るには、
少し勇気のいる雰囲気かもしれません。

常連客だけで、営業し続けているのです。

でも、潰れません。
どうしてでしょうか?

常連客は、朝だけではなく、各時間帯にいるのです。

開店から閉店まで、混雑はしないものの、
途切れずにお客さまがいるのです。

「コーヒーの味」「お店の雰囲気」「マスターの応対」。

この3つが、バランス良くからまって、
お店全体の“空気”を作り出しています。

居心地が良いのです。
ゆったりとした時間が過ごせます。
楽しい会話があります。

飲食業に限らず、
長いのできるお店には、ファンがついています。

そこに来ることが楽しいのです。

来れば、何か楽しいことがある、と感じています。

この“空気”を作り出すには、
長年の経験も必要でしょうが、
『おもてなしの心』があればできます。

もてなす場所を作り、お茶を用意し、
話題をも準備しておくと、さらに良いでしょう。

つまり、サロン、コミュニティ、
井戸端をお店に作るのです。

お客さまが集う場所の提供です。

気軽に立ち寄れるお店になるのです。

そこでは、決して売り込みをしてはいけません。

関連する情報の提供は、お客さまのお役に立てますが、
売り込みはお客さまを逃します。

時には、その場所で講習会などの
イベントを開催しても良いでしょう。

ギフトショップなら、「ラッピング講習会」。

美容室なら、「ネイルケア教室」。

呉服屋なら、
若い人向けの「流行の着物を知る講座」など。

もちろん、無料で行います。

まずは、お店に親しんでいただき、
“入りやすい”ということを感じていただきます。

一度入ったお店は、「知っているお店」なので、
次回からは抵抗が少なくなります。

また、おもてなしの場では、
しばらく商品を見ていたお客さまには、
お茶をお勧めします。

ここでポイントは、
無理にお勧めしてはいけないということ。

そして、座っていただくためには、
「お茶」ではなく、コーヒーや紅茶、
和のお店なら、桜湯や梅茶などをお出しすると、
かなりの確率で座っていただけます。

お茶では、“なんだお茶か”
“お茶なんていらない”で終わってしまいますが、
コーヒーや紅茶だと、
お客さまは“せっかくだから”となるのです。

どうしてかは、わかりますよね。

お店として、長居の手助けをするのです。

座っていただければ、
なにげなく商品を眺めていただけますし、
質問もしていただけます。

これをキッカケに、お客さまとお店の
コミュニケーションが始まるのです。

お客さまとの接点が多くなれば、
それだけチャンスが生まれます。

まずは、長居をしていただくことからです。

椅子1つでもいいのです。
そんな場所を作ってみてはどうでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!

佐藤きよあき
よろしければサポートをお願いします!頂いたサポートは、取材活動に使わせていただきます。