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【マーケ基礎】期待を裏切る。

お客さまは、お店に何を求めているのでしょうか。
あなたは、お店に何を求めますか。

商品の良さ? 安さ? 接客? おまけ?

集客のためには、どれも大切な要素ではあります。

しかし、「商品の良さ」は、もう当たり前。
どこも同じです。

「安さ」は、続けなければ、
一過性のお客さましか集められません。

「接客」は、良くて当然。
悪ければ、お客さまはいなくなります。

「おまけ」は、継続することが難しいものです。
経費倒れになります。

では、お客さまはいったい……

『期待を裏切る』。

お客さまがお店に求めている
「期待」以上の満足感を提供することです。

「期待通り」という満足感に、
お客さまは納得されますが、
眼や舌の肥えた現在のお客さまは、
それだけではファンになっていただけません。

その程度のお店はたくさんありますから。

私は若い頃、
家の近くの一膳めし屋によく行っていました。

そこはもう、見ためはボロボロで、
「やっているのか?」と思えるような外観でした。

でも、豚汁がめちゃくちゃ旨いのです。

また、漬け物がドサッと器に盛られ、無料だったのです。

この2つの特徴だけで、私はファンになっていました。

おかずは、ごく普通でした。

価格が全体に安いので、
まったく期待はしていませんでしたが、
見事に期待を裏切ってくれました。

「こんな店に、こんなものが……」
という驚きがあったのです。

お客さまが求めているのは、
高級なもの、お洒落なものだけではありません。

暮らしのいろんな場面で、
大小さまざまな期待があるということです。

一人4万円ほどのフランス料理を食べた時、
料理やワイン、雰囲気、接客、
そのすべてにおいて、私は大満足でした。

でも「期待通り」にしか過ぎませんでした。

それなりの価格だったからです。

「いい経験をした」という思いだけで、
二度と行くことはありません。

もし、そのお店が同じサービスを2万円で提供していれば、
私の期待を超えることとなり、
ファン、リピーターになっていたかもしれません。

お客さまの「期待を裏切る」というのは、
「意外にも……」という発見のことです。

“安いのに、こんなものがある”
“小さなお店なのに、珍しいものが”
“これほど、もてなされるとは”
“そんなサービスまで”

この「意外にも……」という驚きは、
そのお客さまだけでなく、
口コミで広がる可能性を持っています。

そんなお店を発見したお客さまは、
自分の体験を他の人にしゃべりたくて仕方がないのです。

特に、低価格の商品やサービスが
「意外にも良かった」という場合には、
どんどん口コミで広がっていきます。

「驚きのパワー」とでも言うのでしょうか。

ただ、裏切り過ぎるのは、よくありません。

経営面からも無理が出てきますし、
お客さまにとっても、「何かあるのでは?」
という不安感になってしまいますから。

いかに、お客さまの期待を裏切るか。

それが、集客のコツだと言えます。

悪い方向の「期待ハズレ」は、
もっと早く広まってしまうので、ご注意を。

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佐藤きよあき
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