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女性主導型社会でのお店づくり。
“女性に受ける”この言葉を忘れて、
現代の市場で生き残るのはとても難しくなっています。
女性の社会参加が進むにつれて、
元来おしゃべり好きな女性は、
ますます声高に自分の意見を主張するようになりました。
そこには、とてつもないパワーがあり、
まわりを圧倒しています。
女性の言葉には、感情的な部分も多々ありますが、
あまり男性が気づかない「きめ細かさ」も持っており、
社会も納得できる主張が多いのです。
みなさんの身近なところを見ても、
女性主導であることがわかると思います。
生活日用品、食材はもちろん、
家電製品、住宅にいたるまで、
女性の意見が大きく反映されていませんか。
家族旅行の行き先はどうですか?
レストランを選ぶのは?
そして、ご主人の洋服は……。
そうなんです。
購買の決定権は、ほとんどが女性にあるのです。
このことをお店づくり・運営で忘れることはできません。
では、どうすれば
“女性に受けるお店づくり”ができるのでしょうか。
品揃え、店舗の演出、サービス、接客など、
あらゆる面で女性の心理に訴える表現が重要になります。
女性は夢を見ます。
スポットライトを浴びて、
うっとりとした気分でいる自分に恋します。
しかし、その夢は現実離れしたものではなく、
ちょっと背伸びをすれば手に入るささやかなものです。
生活の場面でも、非日常の場面でも
「夢」を見せてあげることが大切です。
そのためには、夢のある生活
すなわち個性的な生き方をする上で役立つであろう
モノ(商品)を揃え、
それらを通じて得られる生活シーンを想起させ、
さらに言えば“秘められた自分を再発見”
させてあげるくらいの演出が必要なのです。
言い替えれば、男性に比べて
感性に優れた女性へのアプローチとしては、
理屈よりもイメージ(印象)で売ることが
大切だということです。
高品質なイメージ、良質なイメージ、
お洒落なイメージ……。
もちろん、質の良い商品であることが前提ですが。
イメージで売るには、
ディスプレイや小道具などによる演出が重要になります。
つまり、『何を売る+どう売るか』が問題なのです。
優れた演出は、女性に夢のある生活シーンを想起させ、
購買意欲を喚起するのです。
ある百貨店では、
お母さんと娘さんの洋服を同じ売り場に配し、
母娘でのショッピングを狙って成功しています。
これは、「母と娘でショッピング」という生活の
ワンシーンを想起させている例だと言えます。
また、
母と娘でペアルックにするということもあるようです。
これも同じことです。
この手法を
町の個人商店でも採用してはどうかと思います。
中高年以上の女性のみを対象とした洋服店では、
極端に地味な色合いのものと、
極端に派手なものが同居していたりして、
あまりセンスが良いとは言えません。
そこで、若い女性のものを置くことで、
全体のセンスアップを図ることができ、
客層を広げることも可能ではないでしょうか。
私は、
ここにお父さんの服も陳列してはどうかと思います。
ご主人の服だって奥さんが買うことが多いのなら、
男性用もその場にあれば、
「ついで買い」で売り上げを伸ばすこともできます。
そこに、センスの良いものを置いておけば、
“かっこいいご主人との休日”を
夢見てくれるかもしれません。
演出しだいで、
「夢見る女性」の心をつかむことができるのです。
購買の決定権を持つ女性をもっとよく知ることで、
あなたのお店づくりは変わってくるはずです。
女性を喜ばせる。
それは、好きな女性のために一所懸命になる
男性の心理と同じかもしれません。
つまり、お客さまとの恋愛なのです。
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