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【マーケ基礎】「割引」より「割引券」。

「最近、売り出しの時しか、お客さん来ないんだよ」。
そんな店主の声をよく聞きます。

それは、どうしてでしょうか。

通常価格で買う価値が無いから?

ちょっと厳しい言い方ですが、
そんなお店が多いのも事実です。

ふた昔前なら、定価で売れた商品も、いまでは、
安くなければ買われない商品になってしまっています。

デフレですべての商品が安くなり、
モノの価値が低くなっています。

では、どうすれば良いのか。

・商品の付加価値を高めて、それなりの価格で売る。
・お店の付加価値を高めて、より多く集客する。
・さまざまなアイデアで、お客さまの心をつかむ。

このような取り組みをするべきなのですが、
時間がかかります。

現状をすぐに脱したいお店にとっては、
難しいところです。

焦るあまり、セールに走ってしまうのです。

すると、“売り出しの時しか〜”になってしまいます。

セールをしなければ売れないから、
またセール、というように、
悪循環となり、果てはお客さまに飽きられて、
セールでも来なくなります。

そこで、ひとつの方法をご紹介しましょう。

これは、あくまでひとつのアイデアであって、
これだけをやればいい、
というわけではありませんので、注意してください。

この方法を使うと、
一時的には売り上げが上がりますので、
店主は錯覚してしまうのです。
儲かるようになった、と。

販促策のひとつに過ぎませんので、
他のことも忘れないように。

“セールをするというのは、○%OFFにすることだ”と
思われているかもしれませんが、
それだけではありません。

ひとつの例を見てみましょう。

1000円の商品があるとします、
これを50%割引にすると、500円ですよね。

だったら、“1000円の商品を買うと、
500円分の次回割引券プレゼント”
にするとどうでしょう。

お店を利用されるお客さまにとっては、
どちらも「500円の得」となります。
同じ割引だと思えます。

でも、お店から見た場合。
1000円+500円割引券=1500円。

ここから、割引率を計算すると、
1500円の商品を1000円で売ったことになり、
約34%割引となります。

割引券プレゼントで、
割引率を「50%割引」と同じにするためには、
1000円の商品+1000円の割引券=2000円なのです。

つまり、1000円の割引券をプレゼントしたとしても、
50%引きと同じなのです。

“お買い上げ金額分の割引券プレゼント”としても、
実際は50%引きです。

数字のトリックです。

「割引」を「割引券」に変えると、
お客さまの印象は同じで、お店の利益は高くなります。

しかも、割引券は次回の来店促進につながります。

それだけではありません。

500円割引券をお渡ししたからといって、
お客さまが500円丁度のモノを買うことはありません。

それより高いモノに使います。

すなわち、そこにも利益が発生するのです。

いかがですか。
このやり方は、すぐにも使えますよね。

お客さまも「得」。
お店も「得」。

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佐藤きよあき
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